ちくご ぱんさんぽ

【パンと花火】『SUPPEN(ズッペン)』(みやま市)

たっぷりの野菜とお肉を使ったサンドイッチ。
ショーケースに整列されているのをみると、だんだんと食欲が湧いてくる。

 

食事系から甘いものまで、メニューが並ぶ

 

今回は、みやま市の北部、瀬高町にある
セロリ色の扉が印象的なお店『SUPPEN(ズッペン)』さんを訪問した。
土壌が豊かなこの地域は、様々な美味しい農産物に恵まれており、
その中でも、セロリは三大産地のひとつとして数えられる。

「“セロリは、独特な香りが苦手…”という方も一度はお試しいただきたいです。
品種改良が進み独特な感じが少なくなってきました。
さらに、『SUPPEN』で食べやすく加工しています。」と
話してくれたのは、オーナーの森弘子さん。

 

 

店名の『SUPPEN』とは、ドイツ語で“スープ”。
メイン商品は、野菜スープをおうちで手軽に楽しめるスープの素だ。
そのほか、お店には炊き込みごはんの素なども並んでおり、
気になる商品についつい手が伸びていく。
乾燥セロリなどの加工品製造から始まり、
セロリのピクルスを活用している中で、このサンドイッチが誕生した。

 

 

農産物に恵まれた環境だからこそ、
作られるサンドイッチの具材は、
ほぼ100%みやま市産だ(キノコだけはお隣の大木町のもの)。
こだわりの素材をたんと使用したサンドイッチは、一つ食べれば大満足のボリューミーさ。

 

今回は特別に作っている様子も見せていただいた。

サンドイッチの具材を下ごしらえ中…
一つひとつ、手作りでサンドイッチが完成していく

 

一番の人気は、やはり『セロリサンド』で、
その珍しさもあいまって、遠方からこれを目掛けてお店に来る方も多いそう。

一番人気の『セロリサンド』(450円)。たっぷりのセロリが堪能できる

 

『ローストポークサンド』(430円)は、ローストポークと野菜のバランスがいい按配

 

No.2は『ローストポークサンド』、加えて、
他に季節に合わせたメニューも揃い踏みだ。
いちごや、山川みかんなどのフルーツサンドも人気が高まっている。

セロリのソーダや山川みかんのソーダなど
みやま市の美味しい素材を活かした飲み物もあるので、
ぜひチェックを。

 

パンと花火

 

手持ち花火をみんなで楽しんだ最後に名残惜しみつつ火をつける線香花火。
実は過去に、日本産の線香花火は存続の危機にさらされたことがあった。

そんな、線香花火の伝統を継承したいと一念発起し、
『筒井時正玩具花火製造所』の3代目筒井良太さんが、
ここ、みやま市で伝統の花火を守り続けている。

 

 

シックな印象のお店に入ると、
今まで見たことがない花火が色とりどりに並んでいる。
壁に沿って陳列されるのは、線香花火の『花々(はなはな)』(16,500円)など、
この製造所で作られているものだ。

 

棚に並べられているのは、火薬の材料として宮崎県産の松煙を使い、草木染めで染色した福岡県八女市の手すき和紙で作られる『線香花火 筒井時正』

 

通常の手持ち花火の寿命は約3年ほど。
対して、線香花火は30年ほど保つというので驚きだ(湿気状況により誤差あり)。
この寿命の長さは、火花の美しさにも比例し、
熟成すればするほど、“いい感じ”に火花が散ってくれる。

 

 

販売前に熟成期間も設けているそうだが、
とことん素材にこだわった新感覚の『線香花火 筒井時正』は、
保存するのに最適な桐箱に入っているものもあるので、
購入してから、全ていっぺんに火をつけてしまうのでなく、翌年の楽しみにとっておくのも“粋”だ。

 

 

さらに、花火のことをもっと知ってもらいたいと、ワークショップも開かれている。
実際に火薬を扱い線香花火を作るワークショップと、筒形の手持ち花火に自由に絵を描けるものがあるので、お好みの方を、ぜひ体験してほしい。

花火をしたくなる7~8月には、
商店街やキャンプ場、車での販売も行われるので、
見かけた際にはぜひ、お立ち寄りを。

 

ハイシーズンの花火だけでなく、
この製造所には季節を問わず楽しめるものがまだある。
そのひとつが、毎週金曜日に同敷地内で営業しているパン屋さん『A.S.P.』だ。

 

 

ここは、“花火職人が焼くパン”がコンセプト。
東京の有名ホテルでシェフとしてパンを焼いていたサトちゃん(現花火職人)が、
パン以外の何かを初めてみたい一心で、地元みやま市に帰郷。
ご縁があり、『筒井時正玩具花火製造所』で花火職人の世界へ。

サトちゃんが製造所に仲間入りしていた頃、
製造所では月に一度、パンのイベントを開催していた。

パン職人だったサトちゃんにも、もちろん声がかかり、
「月に一度でいいなら参加してもいいですよ」とイベントへの参加が決定。

 

『筒井時正玩具花火製造所』の同敷地内にある『A.S.P』

 

このサトちゃんが作るパン。
大変好評で、イベントの度にすぐに売り切れてしまう。
「月に1度じゃ、足りない!」という要望で、毎週金曜日限定のパン屋さん『A.S.P.』が開店した。

「パン以外の世界に進みたい」という気持ちがあったがゆえに、
これ以上、オープン日が増えることはないそうなので、
予定を合わせて、立ち寄って欲しい。

 

 

元有名ホテルのシェフだったという花火職人が作るパンは、
とにかく、“うまい!”。LINE公式アカウントから予約可能なので、要チェックだ!

 

古民家カフェ『カフェ・フイユ』

 

製造所から車で5分程のところには古民家カフェの『カフェ・フイユ』があり、
『A.S.P』とのコラボメニューのランチも頂くことができるので、足を運びたい!

そして、『カフェ・フレユ』に併設するのが、花火屋さんが運営する『山の家』。

 

自然に包まれた心が休まる空間
田舎に帰った様な感覚を味わえるのが嬉しい

 

みやま市の食材と、豊かな自然、線香花火を楽しめる一棟貸しの宿だ。
日々の暮らしの癒しを求めて、贅沢な時間を過ごしたくなる。
都会の喧騒から離れて、自然に包まれた非日常体験をしてみてほしい。

古民家宿や、パン屋さん、
本職の線香花火と、ここは様々な文化に触れあえるスポットだ。

『SUPPEN(ズッペン)』


[所] みやま市瀬高町長田3351−1
[営] 10:00 – 16:00 (材料なくなり次第閉店)
[休] 月・火曜
[☎] 0944-63-2020
[P] あり
[Instagram] @suppen_recipe
[HP] https://celery-suppen.com/
[LINE] https://page.line.me/?accountId=560dybei
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『筒井時正玩具花火製造所』

[所] みやま市高田町竹飯1950-1
[営] 11:00 – 17:00 (7-8月)
13:00 – 17:00 (1-6月,9-12月)
[休] 水曜
[☎] 0944-67-0764
[P] あり
[Instagram] @tsutsuitokimasa
[HP] https://tsutsuitokimasa.jp/

A.S.P[Instagram]@a.s.p_tsutsu
山の家[Instagram]@yamanoie_yado
川の家[Instagram]@kawanoie

みやま市ってどんなところ??

みやま市は福岡県の南部に位置し、温暖で日照時間も長く、豊かな自然と水に恵まれた町。2007年1月29日に旧山門郡瀬高町、山川町、三池郡高田町が合併して誕生。
鉄道網に加え、みやま柳川ICを有しており、福岡市へ45分圏内と交通の利便性が良い。市名の「みやま」とは、三池郡の「三」と山門郡の「山」からとっている。

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