「福岡・佐賀で出会った家族の家と暮らし」時が経つほどに味わい深くなる、いつまでも愛せる家を求めて【江藤建築デザイン事務所】

2021年04月22日公開

久留米市在住／Yさんの住まい

自宅に入っていた内覧会のチラシに載っていたプロヴァンス風住宅は好みのドストライク。居ても立ってもいられなくなったYさん夫妻は直接現地に出向き「こんな家をください」と直談判。自然素材の魅力が満載の家づくりが始まりました。

建築現場で直談判「こんな家をください！」

子どもが成長して住んでいたマンションが手狭になり、マイホームを考え始めたYさん夫妻。当初は大手メーカー2社で検討。広くて坪単価の安い家か、太陽光発電でランニングコストの安い家か？価格と設備の間で揺れ動く2人。その心を突如わしづかみにしたのは、偶然目にした［江藤建築デザイン事務所]のプロヴァンス風住宅の内覧会チラシだった。「これぞ理想の家！」居ても立ってもいられなくなった2人は建設現場に出向き、大工さんに「パースを見せてください」と話しかけた。「“こんな家をください”と言われている方がいますがどうしましょうか、と職人から連絡を受けました。ビックリしましたが、その後、事務所に来ていただいてお話しを伺ったところ、もともとプロヴァンス住宅に憧れていたとのこと。当社のデザインを気に入っていただきトントン拍子に話が進みました」と話すのは代表の江藤正也さん。

光をたっぷり採り込む多角形のインナーテラスは道行く人の視線を釘付けに

屋根に載せた素焼き瓦の素朴な風合いもYさん夫婦のお気に入り

玄関には大きなシューズクロークを確保

エクステリアは左官職人でもある奥さまのお父さまが仕上げた

白い漆喰の壁にオレンジ色の屋根が映える。木製の飾り戸や屋根につけたドーマーでプロヴァンス住宅のエッセンスをプラス

憧れの造作キッチンを予算内で叶える秘訣とは

最終的にYさん夫妻の心を射止めたのは価格でも設備でもなく、「お気に入りのデザイン」。「理想を叶えるため一番納得のいく提案だったから」とふり返る。2人が求めていたのは「自然素材でつくる、時間が経つほどに愛着が増し、何年経っても愛せる家」。

そこで、璧や天井は漆喰の塗壁にして、床は無垢のパイン材をセレクト。家族とふれ合う機会が多くなるようにとリビング階段にして、2階までの吹き抜けを設けてオープンな空間をつくることにした。こだわり造作も随所に散りばめられていて、中でも見事なのはオリジナルデザインのコの字型キッチン。

「メーカーのショールームで安い既成品を購入。扉をすべて取り外して、無垢材でつくった扉に交換しました。キッチンはすべて造作にすると100万円ほどかかるのですが、この方法だと40〜50万円でつくれます。浮いた費用でタイルトップのアイランドを製作。下地の木製カウンターに3種類の名古屋モザイクのタイルを貼って仕上げました」と江藤さん。

［キッチン＆ダイニング］光あふれる多角形のインナーテラスはダイニングスペースに。キッチンは造作のタイルトップのカウンターをプラスして使い勝手とデザインにこだわった