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【Fuku Spoインタビュー】 – アビスパ福岡/東家聡樹

FW 東家聡樹(とうやとしき・背番号18)

苦しかった一年にも、何か意味があると信じて

アビスパ福岡が最高順位で昨シーズンを終えた頃、期限付き移籍先でJ3・11位という悔しい結果と戦っていた東家聡樹。彼にとって今年は勝負の年となるだろう。今治で大きくなって帰ってきた彼は、快進撃をみせてくれるのか、期待が高まる。

 

結果こそ出なかったが、今治で得た経験は大きい

昨シーズンはFC今治で1年間プレーしてきました。レンタルでチームを出るということは絶対に成長して結果を出さなければなりません。その覚悟を持って挑んだつもりでしたが、思い通りにいかないシーズンになってしまいました。その原因は、環境の変化にうまく対応できなかったことだと思います。今治の土地自体にも慣れていなくて、最初の方は息抜きすらできませんでした。仲のいい選手ができてから、やっとチームにも馴染めたのですが、時間がかかりすぎました。あと、監督が2回変わったことへの戸惑いも大きかったですね。基本的にはオーナーの岡田武史さん(元日本代表監督)の“岡田メソッド”を取り入れるんですけど、監督のやりたいこととメソッドが嚙み合わないこともあって、チーム的には難しい状況が続きました。

“岡田メソッド”には、「フィロソフィ」があって、その中に「ENJOY」、「OUR TEAM」、「DO YOUR BEST」…という言葉があるんですけど、その言葉を絶対に頭に入れてプレーしなければなりません。また、ボールの繋ぎ方や守備への切り替え、球際のところを“岡田メソッド”では強く言われていました。特に、ボールを受けるときの立ち位置についてはかなり学べたので、そこはアビスパでも活かしていきたいと思っています。岡田さんとお話しする機会は少なかったですが、それでもすごい人だと感じましたね。チームが始動するときは必ず岡田さんの話から始まるんですけど、話の内容がスゴイし、話し方も上手いので、1時間くらいの話でも皆聞き入っちゃって…。

岡田さんの言葉で心に残っているのは、「今起きていることは何かしら意味がある」という言葉。チームが上手くいかない時期も、「この上手くいかない時期があるということは、絶対に何か意味があるから、今は前を向いて自分のやるべきことに専念しなさい」と、言われていました。単純なことではあるけど、やっぱり言葉に説得力があるなと感じました。

 

 

相当な覚悟を持ってアビスパに帰ってきた

 

アビスパに帰ってきた今は、「やってやろう」という気持ちしかないです。一年間経験してきたことをプレーにぶつけるだけなので、昨シーズンは結果が出なかったけど、ここで結果を出すしかないと思っています。3年目でもありますし、相当な覚悟を持ってここに帰ってきました。今シーズンの目標は、まず点を取ること。右サイドハーフで使われることもあるけど、正直僕はフォワードで出たいという気持ちが強いです。去年の自分を超えられるよう、3点は取りにいきます。

今治に行って、メンタル面でかなり変化がありました。1年目の時は、自分がミスした時とかすごく気にしてしまって、それがプレーにも表れて上手くいかないことも多くありました。でも、メンタルの回復方法やミスを恐れないことを今治では学んだので、その経験を活かして、成長した姿をゴールと結果で、できればベススタでお見せしようと思います。

 

 

今治での生活はどうでしたか?

今治で一番驚いたのが、街灯の少なさです。初日にフェリーで行って、朝5時くらいに着いて、そこから車で今治に向かったんですけど、街灯が少なすぎて、真っ暗なんですよ! 自分が住む家もどこにあるかわからないレベルでした。あとは高齢の方が多くて、よく声をかけてくださって、すごく温かい街でした。

 

今ハマっていることは?

筋トレはずっとハマってやっています。もはや趣味です(笑)。今治ですることが何もなくて、ずっと筋トレしていたら好きになりました。あと、今治ではよくカフェとか温泉に行っていました。特に温泉は、今治では無料で入れていたので、毎日行っていました。(編集部:やっぱりタオルは今治タオルですか?)そうです! それこそファンの方から今治タオルを頂いて使っていました。

 

仲がいい選手は?

やっぱり山ノ井拓己です。ずっと仲いいんですけど、最近結婚して、練習後もすぐ帰っちゃうので寂しいです…。ロッカーも変わって、キーパーとは練習で話すことも少なくて、喋らずに1日終わることもあります。寂しいです(涙)。

 

 

〈PROFILE〉

Toshiki TOYA フォワード 背番号18

生年月日 1997年4月20日

身長185㎝ 体重69㎏

出身地 熊本県

アビスパ福岡の下部組織に6年在籍した後、中京大学へ進学。大学4年生の時には東海大学1部リーグで得点王に輝いた。’20年よりアビスパ福岡に加入し、昨シーズンはFC今治に期限付き移籍。そして今シーズン、福岡に帰ってきた。

 

取材・文/岩井咲里香(編集部)

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