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Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス/東浜 巨

東浜 巨(Higashihama Nao)投手・背番号16

本拠地での久々の勝利 ファンの声援に胸が熱くなりました

ホークスファンの皆さん、シーズン前半戦はケガでご心配をおかけしました。本拠地で久々に1勝挙げられた時は、最高にうれしかったですね。ヒーローインタビューの後、外野の方までグルッと一周すると、僕の名前の入ったタオルやユニフォームをたくさんの方が持っていてくださって…本当にありがとうございました!

シーズン入って最初の時期はそんなに調子は悪くなかったんです。5月26日に右肩のケガが原因で登録抹消されましたが、本当の原因はその約1カ月前にやった右膝(鵞足炎・がそくえんと内即じん帯の炎症)でした。僕はもともと下半身をフルに使って投げるタイプなんですが、膝を痛めると、これが粘れなくなる。膝をかばって投げ続けるもんだから、上半身で力いっぱい投げるようになってしまう。すると、球速は出るんですけど、球が軽くなる。高めに浮いちゃうし、甘いとこに入るから、ポーンと持っていかれる。それでも結果がほしいからまた上半身で目一杯投げる…と、気付いたら肩に全部の負担がきていた。完全に負のスパイラルに入っていました。

 

野球の楽しさを噛み締めながら責任あるポジションで投げられていることに感謝

登録抹消されて約4カ月間は治療とリハビリの日々でした。ケガが原因でこんなに長く戦線離脱したのは、僕の野球人生の中でも初めてのこと。試合の結果をチェックするたびに、ものすごく複雑な気持ちでした。 毎日同じ治療の繰り返しに、気持ちもかなり落ちましたよ。ただ、僕にとっては入団1年目から3年目までの方がずっとツラかった。体は元気なのに、試合にはずーっと出られなかったから(笑)。自分がいなくてもチームに影響はないってことでしょう? それが今回のケガでは少なからず、自分がチームに与える影響が大きくなっているんだって感じることができた。この違いは大きいです。責任のあるところで投げられているんだな、と改めて気が引き締まりました。

リハビリ担当のトレーナーさんは「いちいち気にしとったら身がもたんぞ」と。内川(聖一)さんからも「あんまり深く考えず、今はとにかく無になって治すことに専念しろ」とアドバイスをもらいました。どんなに悔やんでもケガをしたことは変えられない。だから治療に専念して終盤戦に全力で投げられるよう備えておく。それが僕のミッションでしたね。  今は「やっぱり野球って楽しいな!」と、噛み締めながら投げられています。もちろん、首位奪取に向けてこれからの1試合1試合の重みは十分感じています。ただ、その重圧よりも、投げられる幸せの方が大きい。勝負の緊張を感じながらも、野球を楽しめています。たぶん、今のこの感覚が僕の原点。高校野球とか見てたら、特にそう思います。「俺もこのくらい必死だったなぁ」とか「あの頃の気持ち忘れてないか?」とか。トーナメントを戦い抜く球児たちの懸命な姿は、僕らにとってもいい刺激なんですよ。

 

一発逆転があるスポーツ。だから野球はおもしろい!

野球というスポーツのおもしろさは、1試合1試合、同じ試合はないところかな。一試合ごとに展開がまるで違う。点が入らずにピリピリした投手戦もあれば、乱打戦を打ち勝つという勝利もある。中盤まで負けていたのに、一本のホームランで勝つことだってある。そういう予測できない展開、一発逆転を期待できるところが魅力ですよね。チームがひとつになってつかんだサヨナラ勝ちの高揚感には、他のスポーツではなかなか味わえないものがあります。去年の日本シリーズの最後とか、まさにそうでしたね。

日本シリーズに向けて、僕ら選手も一戦必勝を胸に戦っています。優勝を経験しているチームだからこそ終盤の粘り、追い上げ方は他チームにとってもきっと脅威となるはず。みんなが最高の笑顔でシーズンを終えられるよう、ファンの皆さんの熱い声援をどうぞよろしくお願いします!

 

 

編集部からオマケの質問! 「よく行くお店、教えてください!」

肉、大好きです。この本(前号の肉特集の本誌)も買おうと思ってたんですよ! 定番は焼肉ですけど、焼き鳥もおいしいですよね…あ、住吉の「稲田」さん!おいしいです。だいたい上からダーッと8割がた注文して、食べ終わっておいしかったのを再注文します。でも僕はそんなに大食いではないので、食べる量は皆さんとそんなに変わらないと思いますよ(笑)。

※シティ情報Fukuoka 2018年10月号本誌掲載

 

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