GROWING FUKUOKA#2|ワイエスフード株式会社「食で世界にさまざまな"WA"を届けたい。一番は世界平"和"です」
30周年の節目に勢いが加速!
筑豊ラーメンのレジェンドが
世界を「"WA"かせる」新ステージに突入した

Profile
代表取締役社長 小川光久(おがわみつひさ)
1959年東京都出身。『九州筑豊ラーメン山小屋』などを運営する『ワイエスフード株式会社』代表取締役社長に昨年就任。「日本の食文化を海外へ伝えるプラットフォーマーになる」をビジョンに掲げ新事業に意欲的に取り組む
|沿革|
1994年 ワイエスフード㈱設立
1995年 直営第1号店「山小屋曽根バイパス店」(北九州市小倉南区)オープン
1996年 新社屋、新工場(福岡県田川郡)を新設
1999年 四国地方直営1号店「山小屋フジグラン松山店」オープン
2000年 中国地方直営1号店「山小屋パルティフジ竹原店」オープン
2001年 関東地方直営1号店「山小屋メルクス新習志野店」オープン
焼肉併設タイプ直営店舗として「山小屋メルクス宇佐店」(大分県宇佐市)オープン
「ばさらか」(北九州市八幡西区)第1号店がFC店舗としてオープン
2002年 ISO9001認証取得
出店数100店舗(直営31店、FC69店)達成
2005年 株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場
2006年 タイ国内で「山小屋」第1号店・トンロー店オープン
2008年 タイ国内で「ばさらか」第1号店・ラチャヨーティン店オープン
2009年 中国1号店「山小屋深圳店」オープン
2010年 台湾1号店となる「山小屋台北店」オープン
2012年 インドネシア1号店となる「山小屋 UOB PLAZA店」オープン
マレーシア1号店となる「山小屋ソラリス デゥタマス パブリカ店」をオープン
2013年 フィリピン1号店となる「一康流 シャングリラプラザ店」をオープン
マカオ1号店となる「山小屋高士徳店」をオープン
2014年 ミャンマー1号店となる「山小屋ヤンゴン店」をオープン
ベトナム1号店となる「山小屋 ホーチミン店」をオープン
2015年 オーストラリア1号店となる「一康流 メルボルンCBD店」をオープン
「遣唐拉麺」1号店となる「遣唐拉麺山西晋城店」をオープン
「東京炭火焼鶏 ワインと日本酒トリゴヤ」(東京都新宿区)1号店となる「高田馬場3丁目店」をオープン
2016年 イギリス1号店となる「ヤマゴヤ シャフツベリーアベニュー店」をオープン
オーストラリア メルボルンに新ブランド「カツキング」をオープン
2017年 韓国1号店となる「うどん駅 萇山(ジャンサン)店」(うどん&居酒屋形態)をオープン
フリーブランド1号店となる「みちくさラーメン Kentaro」を北九州市小倉北区へオープン
2018年 ラオス人民民主共和国1号店となる「山小屋 View Mall店」をオープン
2020年 「ほうじょう温泉 ふじ湯の里」(福岡県田川郡)の指定管理者となる
2021年 「筑豊手羽先唐揚げ専門店 香春ちゃん」(福岡市西区)をオープン
ISO22000認証取得
2022年 スタンダード市場に移行
「福岡をはじめ九州は、全国のどの観光地にも負けない、そして全世界をも魅了する食の財産、観光資源を持っています。何より私自身が住んでみて改めて実感しました」と小川光久社長。東京都出身、三井物産を早期退職し、他名だたる企業の執行役員などを歴任した後の昨年6月、『九州筑豊ラーメン 山小屋』を中心に国内82、海外27店舗を展開する『ワイエスフード株式会社』(本社:福岡県田川郡)のトップとなった。これまで上海やソウルなど海外での在任期間も長く世界を知る小川さんだけに、「九州はすばらしい」と心底から出る言葉には説得力があり、その食文化がグローバル・スタンダードを勝ち取るだけのポテンシャルを秘めているのだという確信めいたものも感じる。

食べたことがある。でなくとも、名前は知っている。福岡の方ならほとんどそうかと思うが、『山小屋』は〝筑豊ラーメン〞というご当地豚骨のカテゴリを浸透させたレジェンド的存在だ。原点の店の創業は1970(昭和45)年と齢半世紀を超え、FC事業展開にも力をいれるための『ワイエスフード株式会社』は1994(平成6)年に設立。そこから数え今年が30周年の節目となる。「『山小屋』創始者・緒方正年から長く受け継がれてきた伝統を守りつつ、これからは、より強固な組織で広く〝日本の食文化を海外へ伝えるプラットフォーマーになる〞それが新組織のビジョンです」と力強い言葉で語る小川さん。そのために「〜食で世界に〝WA〞を〜」をミッションに掲げ、「おもてなしを極める」「スピードで圧倒する」「できない理由に挑む」「情熱をもってやり遂げる」「世界の食を変える」の5つのバリューを示した。
「これまで以上に海外へ力を入れていく中でも具体的には、長く好調を維持し、まだ伸びしろを感じているインドネシア。そしてヨーロッパ、アメリカも視野に入れていきたいですね。一本槍でいくのではなく、各国適材適所の商品、ブランドを見極めて勝負をかけていくつもりです。そのほか〝食の同志〞ともいえる、福岡はじめ日本の企業ともコラボレーションしながら新たな価値を生み出していくのもとても大事だと思っています。例えば昨今では「華味鳥」で知られる『トリゼンフーズ』さん(本社:福岡市)と共同でメニュー開発を行ない、当社が高食物繊維小麦『アミュリア』(日清製粉)で製造している麺を水炊きの締めの麺としても使用を検討していただいています。アミュリアは一般的な小麦より約5倍も多く食物繊維を含んでいるのが特長。これら〝鶏〞を起点とした展開は、豚を食べられないハラル圏内の方に向けても頼もしい存在になるはずです」。

このように同社で加速する〝革新コラボ〞の動きを付け加えておくと、昨年12月には『山小屋×ゴーゴーカレー小倉コロナワールド店』という新業態の出店も果たしている。「既存ブランドのFC展開だけでなく、柔軟な姿勢でいいものは積極的に取り入れていきます。ラーメン、和食双方の価値を高める〝ラーメン割烹〞という業態もおもしろいと思っていますね」と、小川さんがあふれんばかりのアイデア、熱い思いを語ってくれた。
さらに、小川さんは前職を通じて、再生可能エネルギーの分野にも精通している。2013年より『山小屋』は廃油をバイオディーゼル燃料として活用するプロジェクトに参加しており、そのようなラーメンにおいてのSDGsや食育活動の新展開も折りを見て着手したいと意気込んでいる。
『ワイエスフード株式会社』は、この30周年を転換期、何よりお客様に感謝を伝える大きな節目だと捉えている。その覚悟は小川さんの言葉にはもちろん、30周年記念で制作したオリジナル丼ぶりにも表れている(写真)。有田焼の名門『香蘭社』作、側面は上品な濃いブルーで、『香蘭社』を代表する色袖の一つである「瑠璃」を使用し、凛とした佇まい。そして内底には〝感謝〞の金文字。温故知新の精神で前を向く『ワイエスフード』の思いと覚悟を語りかけてくるようだ(30周年記念丼ぶりは7月下旬より一般販売も開始、公式HP参照)。

「『山小屋』には『昭和(むかし)ラーメン』という代表的なラーメンがあります。来年は昭和でいうと100年。山小屋も来年55周年を迎えます。それにちなんだ楽しい仕掛けも予定していますので、ご期待ください」。最後に小川さんが〝ふくみを持たせて〞教えてくれた。

|COMPANY|
ワイエスフード株式会社
福岡県田川郡香春町鏡山552
TEL.0947-32-7382
https://ys-food.jp
〈※こちらの記事は「シティ情報Fukuoka」2024年8月号より転載しています〉
