【美味本2025】魚の価値を上げる、一夜干しの炉端焼き|中央区 六本松『炉端ノいとおかし』

六本松店は海外出店の為の試金石
新しい文化が生まれる街で唯一無二の店を
大阪の辻調理師専門学校で学び、京都の料亭で修業したという、料理人のエリートというべき泊信志さん。屋久島出身の泊さんは、故郷の近くで出店を考えた時に、九州でも飲食店の多い福岡の地を選んだのだそう。魚で一番を目指そうと、地元の飲食店でさらに勉強を重ね、26歳で一国一城の主となる。市場から仕入れた選りすぐりの魚と、屋久島の美味しい焼酎、手作りにこだわった一品料理、そして明るいスタッフとの会話で元気が出る楽しい食空間を作り上げた。

そして今度は一夜干しの炉端焼きだ。「飲食店って街を造ることでもあると思うんです。今、六本松は新しい文化が生まれるエリアだと思うので、ここで唯一無二を造りに行くんです」。
しかも六本松店は、世界で戦う為の試金石だと言う。
「今は世界を見ていて、アメリカ出店を目指しています。海外でも魚の価値を上げ勝負する。それが一夜干しの炉端焼きなんです」と泊さん。

「干して旨味が凝縮した魚を目の前で焼く、その音と香り、ライブ感はエンターテインメント性が高く、目が楽しいと美味しいんです」。コロナ禍で高級魚の需要が減ってしまった時に、飲食店だけでなく、漁師さんや仲買いなど大事な仕事相手も窮地に陥った。そんな時でも「飲食人として店の竈の火は消さない決意」で、時短要請の時間を守りながらもしっかり買って売ることに努めた泊さん。「自分は飲食店だから美味しいものをお客さまに届ける役目を果たしたい」と、豪華な朝ごはんで話題をさらった。その発想と行動力の秘訣は一体何だろう。

「現状に甘んじることなく、常に疑っています。毎日店のことを考える時間を確保しています。そして明るい未来でスタッフにもワクワクしてほしい」。
偶然六本松店のスタッフが着ていたのは、ポーズを決めた泊さんの写真がプリントされたTシャツ。「お客さんが作ってプレゼントしてくださったんですよ」とスタッフの声に照れる泊さん。良い店づくりには欠かせない、店を愛してくれるファンづくり。自らの背中を見せることで、自然とスタッフもコミュニケーションを学び、仕事を楽しむ姿勢を学んでいる。
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