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新風席巻!! 次世代ラーメン ~中華そば ひかり~

 豚骨の聖地・福岡でも、醤油、味噌、塩、魚介などラーメンの多様化がますます進み……と、ここ数年は毎年言っている気がする。そんな群雄割拠のラーメン界でも、覇権を争うニューカマーは次々と登場。まずはラーメンのジャンル別で気鋭の新店をチェックしよう。

 

【醤油】
 もはや豚骨に次ぐ第二勢力と言っても過言ではない醬油ラーメン。昔懐かしい優しい味わいのものからスープや麺に趣向を凝らした進化系まで、“福岡発醤油”のカルチャーが醸成されつつあります。

 

 

中華そば ひかり

中華そば(750円)

キレのあるスープはほんのり甘く、食べ応え十分で飽きの来ない味わい。大盛りはプラス100円。マイルドな塩中華(750円)や時季ごとの限定ラーメンもあり。

 

豚骨道をまい進した後に完成させた中華そばは、
日々の営みの中で食べたくなる一杯に

 原材料費や人件費といったコストの高騰により、高品質なラーメンの“1000円の壁”が突破されることも珍しくない昨今、‛24年3月創業の『中華そば ひかり』店主・齋藤潤哉さんは、「いわゆる非豚骨は量が少なくて値段が高いものが多い。10年、20年と地域に根付かせるなら、それはやったらいかんでしょう」と気を吐く。青春時代に平成のラーメンブームを経験し、地元・静岡県でラーメン屋巡りをしながら高2で現在の道を志した齋藤さん。部活の剣道で福岡を訪れた際に食した『博多だるま』や屋台の味に衝撃を受け、「自分も豚骨ラーメン屋をやろう」と考えた。その後、地元の有名ラーメン店でアルバイトを始めると、店の大将から「豚骨なら福岡だ」と助言をもらい、高校卒業後は『博多一風堂』で‛04年から‛18年間腕を振るった。「各店の店長や最終的にはエリアマネージャーを務めさせてもらいましたが、コロナ禍で思うように営業できなくなってすごくモヤモヤして。『自分はやりたいことをやれているだろうか』と考えていた時に母親のガンが見つかって、『最後に何か見せてあげたい』と独立することを決心しました」。
 そして齋藤さんが着手したのが、十代の頃から夢だった豚骨ラーメン屋……ではなく、「母親にも病院で作って振舞うことができた」という醬油ラーメンだ。『一風堂』退職後に『とら食堂』でも働き、「福岡でやるなら醬油が面白いな」と開眼。子どもの頃に多くの人が食べていたような、ノスタルジックな醬油ラーメンを完成させた。

「先輩が営業する『波のおと』でも使っていて、馴染みがあったんです」と、〈青木食産〉に多加水でもちもちとした太めのちぢれ麺をオーダー。170gと、ラーメン一杯で満足できるボリューム感がありがたい
スープで齋藤さんが一番気にしたのは塩度。「少ししょっぱいのではないか」ぐらいの絶妙な加減を狙い、客に合わせて1杯ごとにコントロールしている

 「ラーメンも音楽も自己表現なんです」と話すほどロックも愛する齋藤さんは、『一風堂』時代の‛18年にフードエリアに出店して以来の『フジロック』ファン、通称“フジロッカー”だ。ある日、毎年参加するフジロックへの道中で店舗を発見した新潟の濃口醤油『長生』を試しに使ってみたところ、フィーリングと一致。好きな音楽に導かれるように、醬油ラーメンへと歩みを進めていく。余談で、博多の豚骨を学びに福岡へと旅立とうとしていた10代の頃、福岡行きを勧めてくれた店の大将からは「でもお前、醤油をやりたくなると思うぞ」と予言されていたとか。縁にも恵まれた齋藤さんのラーメンは早くも街に根を張り、多くの人々の生活にそっと寄り添っている。

店で着用するTシャツのバックには、齋藤さんが自作してしまったヒロトやマーシーといったロックレジェンドたちの姿が。ちなみに店名は銀杏BOYZの楽曲『生きたい』の歌詞より拝借した


※2025年12月28日発売≪シティ情報Fukuoka≫1月号掲載分より転用しております。
「ふくナビストア」にて好評発売中
ふくナビストア https://fukunavi.stores.jp/

中華そば ひかり

【所】福岡市東区名島3-27-3
【☎】なし 【営】11:00~17:00(土曜、日祝日~20:00) 
【休】月曜 ※月曜が祝日の場合は営業 
【席】7席 【P】なし カード/不可
【Instagram】@hikari_rock_and_radio

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