~宇佐神宮、 御鎮座1300年 祈りの地をめぐる旅~ vol.1⛩️
宇佐神宮、
御鎮座1300年
祈りの地をめぐる旅

海の文化と、森の祈りが交わる場所・宇佐。ここは1300年続く、日本の祈りの座標軸。神と仏、異なるものを包み込んできた場所。静かに心を調える森。堂々たる国宝の本殿。この秋、時空を超えた祈りの瞬間に合いに行こう。

神社のルーツは、森や山、海といった自然そのもの。それは、日本人にとっていわば〝祈りの原風景〞だ。なかでも、大分の『宇佐神宮』は、日本の歴史を語る上でもはずせない特別な場所。八幡さまの「八」とは、数字的な意味合いではなく、古来から伝わる自然信仰に根ざした八百万(やおよろず)の神々を意味する。『宇佐神宮』は、全国4万社を超える〝八幡さま〞の総本宮であり、1300年続く祈りの地だ。

『宇佐神宮』の祭神は応神天皇。大陸から新しい技術や文化を取り入れた「進化系の神様」とも言える存在。武運の神様としても知られる。上宮の本殿には、三柱を祀る3つの御殿が並ぶ〝八幡造〞の本殿が鎮座する。平成の大改修で、生まれ変わった本殿は、色鮮やかで、風格たっぷり。
『宇佐神宮』は、国東半島の六郷満山信仰とも深い縁がある。古くから海の交易が盛んだった国東は、大陸文化の玄関口として栄え、いち早く仏教が伝わった地。自然信仰と仏教が融合し、『神仏習合』という日本独自の信仰スタイルが生まれた。異なる文化を柔軟に受け入れる、日本的な調和の精神の表れでもある。
御神木は樹齢800年。本殿へと向かう石畳には、幸せを呼ぶ『夫婦石』や、ハート型の『猪目(いのめ)』の意匠も見つけられる。神仏習合の名残を伝える弥勒寺跡もひっそり佇む。参道には季節ごとの花も咲き、春は桜、夏は蓮の花が楽しめる。


「神社ってよくわからない」という人も、『宇佐神宮』の空気は感じられるはず。大鳥居をくぐった瞬間、体の芯がスッと整う感覚、本殿へと歩を進めるうちに、清々しい空気と手入れの行き届いた森が、静かに心をほどいてくれる。今年、『宇佐神宮』は特別な節目を迎える。御鎮座1300年の節目というだけでなく、10年に1度の勅祭も行われ、天皇陛下の名代である勅使が訪れる、最高位の神事が斎行される。千年を超える祈りの時間と空間を、五感で体感できる絶好の機会だ。いつ訪れても心が整う場所。海と山に抱かれた神聖なこの場所で、悠久の祈りを旅するなら、今がその時かもしれない。
宇佐神宮
【所】大分県宇佐市大字南宇佐2859
【☎】0978-37-0001
【営】6:00~18:00
