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サケノバ北九州vol.3 黒崎の夜

北九州のホットな酒場の今をご紹介する『サケノバ!』今宵は夜にひときわ煌めくまち『黒崎』を訪れた。まずは最近、新たな動きで注目される、黒崎一小さな商店街『寿通り』の注目店へ。そこで出会った常連さんに連れられて、ディープな黒崎の夜にダイブ!このまちならではの空間、人、時間の流れ。黒崎でしか味わえない特別な夜がここにある。

小さなシャッター通りを照らす
デリ&バー『コトブキッチン』


 道行く人が手を振りながら店の前を通り過ぎる。その度に笑顔を返すのは『コトブキッチン』の店長・佐藤理絵さんだ。黒崎で一番小さな商店街『寿通り』。
今から2年半前、シャッターが続くこの通りに移転してきたのが『カタログサンカッケー』としてまちづくりの活動をしていた『株式会社 三角形』の福岡佐知子さんと佐藤さん。ふたりは通りで『トランジット』というオフィスとワインバーの二毛作をスタート。

まちの人と共にイベントや企画を実施し始めた。1年半後の2017年12月に、隣の空き店舗にオープンしたのが『コトブキッチン』だ。テイクアウトのデリと、デリを肴にオーガニックワインが楽しめる。
店頭のショーケースには、野菜を中心とした約10種類のデリを並べる。


コンセプトは、目で見て嬉しいカラフルな料理と、色で選べる、栄養を考えたメニュー。彼女たち自身が「黒崎にあったらいい」と思う店を実現した。思えば、バーを始めたきっかけも、黒崎で過ごす時間を豊かにしたいと思ったからだった。
「このまちに住み、働く人たちとの交流を毎日楽しんでいます」。取材中に、店の前を通り過ぎていった常連さんが戻ってきた。「近所の美容師の美晴さんです」と紹介してもらう。仕事帰りに気分をリセットしたい時にここを訪れるという彼女は、これから夜のバイト先であるバーに出勤するのだそうだ。「面白いお店だから連れて行ってもらえば?」と、いたずらっ子のように佐藤さん。
「本当に来ます?」と美晴さんも言う。

なんとそのままバイト先を取材させてもらうことになった。こんな風に黒崎のまちや人に出会うミラクルがあるから『コトブキッチン』に人は期待するのかもしれない。小さな通りを照らすあたたかい店の光に、黒崎の明るい未来が見えた。

デリ&ワインバー コトブキッチン

北九州市八幡西区熊手1-1-30
093-616-0396
12:00〜23:00
日曜・祝日
20席
なし

心地よい音楽と灯りの下
穏やかに黒崎の夜は更ける


 美晴さんのアルバイト先は『インマイライフ』というバーだった。店外に伸びる太いダクトに興味を惹かれつつ中に入ると、入口からは想像がつかないほど店内は奥に広い。
カウンター以外はソファー席で、緩やかに仕切られた空間には、さまざまな色や形の椅子やテーブルが並び、まるでホテルのラウンジのようだ。BGMは、マーティン・デニーの『エキゾチカ』。

「この曲がかけたくて店を作った」のだとマスターの古野雅之さんは言う。
エキゾチカとは1950〜60年代に流行した音楽のジャンルで、欧米人が南国の楽園をイメージして作った音楽だそうだ。なるほど、想像上の異国情緒か。至るところに雑多なオブジェがあり、和洋折衷だが不思議と調和したこの空間は、同店流のエキゾチカなのだろう。


バーを始めて15年。それ以前は30年間、古着の仕事をしていた古野さんは「こっちもあと15年は頑張らな」と笑う。
「海外の映画で、瓶ビールを飲む仕草がカッコ良かったから」生ビールは置いていない。
世界の瓶ビールを片手に自家製ピザをつまむのが、ここでの定番だ。

また、最近ハマっているというのがBBQ料理。なんと炭火で肉を焼くために、人気の個室を潰して厨房にしてしまうほど入れ込んでいるらしい(ダクトの正体はこれか!)「ゆくゆくはロンドンで食べたアサドのストリートフードを出したいんですよ」と語る古野さん。その昔、洋服の買い付けで訪れた異国のストリートフードを、黒崎のストリートでもやりたいと少年のように瞳を輝かせる。取材中、気がつけば店内は満席。薄暗い間接照明の下で音楽は心地よく鳴り響く。カウンターに座りゲストの会話に耳を傾けていると、時間の感覚を失い、ゆるゆると心が解けていくようだ。ここは楽園か?かくして黒崎の夜は深くなっていった。

IN MY LIFE

北九州市八幡西区黒崎2-10-10
093-642-1100
19:30~翌1:00
日曜
40席
なし

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