志賀島出身の辻塚幸祐さんが営む一軒家レストラン。辻塚さんはフランスでの修業後、カナダ・トロントの公邸料理人として活躍。帰国後は軽井沢のホテルの料理長を経て、2017年に故郷・福岡に『mamagoto』をオープンさせた。メニューは昼夜ともにコースのみ。ジビエ料理は8800円と12100円のコースで楽しめる。フレンチの枠にとらわれることなく、最先端の調理法などを取り入れながら作られる料理は独創的なものばかり。「美味しいのは大前提で、一品ずつ登場するごとに会話や笑顔が生まれる料理でありたいですね」と辻塚さん。決してアクセスがいいとはいえないが、遠方から訪れるファンも多い。

フェア参加メニュー

浦島太郎（8800円または12100円のコースの一品（前日までに要予約））

箱を開ける瞬間のワクワク感がたまらない！

浦島太郎に登場する玉手箱から着想を得て考案した一品。ボックスを開ける瞬間、何が現れるのか、ワクワクする料理である。糸島ジビエ研究所から仕入れた鹿肉は真空低温調理でしっとりと仕上げ、リンゴのチップで燻製をかけている。その鹿肉には鮮度の良い生の状態の雲丹を合わせ、自家製ブリオッシュを添えた。「フランス料理の世界には、“生温かい”という意味のティエードという言葉があります。冷たい状態やアツアツの状態ではなく、生温かい状態で提供するのですが、素材の美味しさが伝わる温度なんですよ」と、シェフの辻塚さん。一つひとつの素材と向き合い、その美味しさを最大限に引き立てる辻塚さんならではの一品だ。