【ローカル企業とSDGs】江戸時代から続く建設業 「家」と「場」をつくり持続可能な社会に貢献する。『有限会社 桑野組』
使えるものは直して使う
木の家だからできること
「桑野組」の起源は江戸時代。棟梁(大工の親方)の子孫が代々家業を受け継ぎ、先代(現会長))が設立したのが有限会社桑野組。現在は一般住宅の新築・リノベーション工事からビル・施設建設、公共工事まで、幅広い建築物に対応している。
SDGsという言葉が流行る以前から、リフォームを推進し、建物の良い材料を使い、廃棄物をなるべく出さない家づくりに取り組んでいる。同社敷地内にある古民家リノベカフェ『Kuwanomi』は築50年以上の古民家を、当時の梁や天井はそのままに、大胆なガラス張りの空間にリノベーションしたもの。
「家族構成が変わった後でも間取りを変更しやすい木造の家こそ、次世代に受け継ぐには最適」と桑野さんは指摘。さらに、構造をよりよい状態を保っておくために同社では通気断熱WB工法を提案している。「家が自然と呼吸する仕組みをつくり、健康に過ごせて安心・安全な家づくりを推進します。ここ数年では、家での過ごし方を改めて考えさせられました。自分が一番快適に生活を送れる家づくりをお客様と一緒に考えることがこれからの楽しみです」。
地域の人に活躍の場を提供し
住み続けられるまちをつくる
桑野組がつくるのは「家」だけではなく、20年前頃に桑野さんが始めたママ友とのハンドメイド作品の持ち寄り会は、いつしか同社主催の年1回の地域のイベントとなり、3年前からは月1回の「干隈マルシェ」へと成長。地元の花屋や野菜の生産者、飲食店が出店するイベントを企画・運営することで、地域の人の活躍と交流の「場」もつくっている。「地域のつながりをつくり、みんなで成長するきっかけづくりに貢献したいと思っています」。
有限会社 桑野組(マルベリーハウス KUWANOGMI)
住所:福岡市早良区干隈4-20-9
TEL:092-861-7126
http://www.kuwanogumi.com