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Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス/石川柊太

石川 柊太(Ishikawa Syuta)投手・背番号29

 

 

©SoftBank HAWKS

 

 

テンポ良く投げて試合の流れを呼び込む

(編集部:8月31日時点で無傷の6勝。チーム最多の勝ち星をあげていますね)内容にも目を向ければ、「いい感じ」とは言えないですが、なんとかチームの力になれているのかなと思います。勝敗については打者のみなさんの援護があっての話なので、自分の功績だとは思っていません。これからもリズムよく投げることを最優先に、一試合一試合緊張感を持ってマウンドに立つだけです。

ただ、自分の持ち味はピッチの速さなので「テンポがいい」「試合が早い」と言われるのは嬉しいですね。入団当初は今のようなリズムじゃなかったんですが、初めて先発したとき(2017年)に「テンポ良くどんどんいこう」という話をして。それがうまくはまっていいイメージが残ったことをきっかけに、テンポ良く投げることを意識するようになりました。後半戦も見ていて気持ちがいい投球をしていこうと思っているので、爽快なピッチングを期待していてください。

 

 

「打たれたら2軍」それぐらいの覚悟と緊張感で

今年は開幕が延期になったので、他の選手同様、僕もモチベーションを維持し続ける大変さを感じました。それでも、気持ちが入らないなら抜いてもいいやとは、一度も思わなかったですね。ただ、始まったら勝手にモチベーションも上がってくるだろうと思っていたら、無観客でのスタートだったので全然で。今なお、気持ちの持っていき方には大変さを感じています。お客さんが入っていれば、ピンチの場面になるとすごい声援が飛んでくるので自然とアドレナリンが出るんですが、無観客だと練習試合や紅白戦と同じような雰囲気になってしまいがちなんですよね。自然とモードに入れていたものを自分自身で呼び起こすというか、気持ちをクッと入れていく作業は、思いの外大変です。だから、いつもだったら「これで打たれたら仕方ない」という開き直った気持ちで挑む場面も、今年は自分自身にプレッシャーをかけ、「これで打たれたら2軍にいってしまうぞ」というぐらいのピリピリ感でモチベーションや緊張感を高めています。淡々と投げているように見えるかもしれませんが、意外と追い込んでいます(笑)

このマインドの整え方は普段から意識していることで、僕は心の準備ができていないと、投げる準備も整わないんです。それがルーティンになってからは、ピッチングも成績も安定するようになってきた気がします。きっかけをくれたのはデニス・サファテで、2017年にマウンドでの心持ちを教わり、「熱くなるより、クレバーな感じで投げるのがいいんじゃないか」とアドバイスされてから、マウンドでのマインドコントロールの方向性が固まってきました。理想は他球団ですけど、涌井さん(楽天)ですね。抑えようがヒットを打たれようが、冷静なマウンドさばきができるようになりたいと思っています。

 

 

 

「ももクロ」の登場曲バックにさらなる飛躍を

 

今年の登場曲は、(ファンを公言している)ももいろクローバーZの「仕事しろ」で、実は「登場曲をつくってほしい」と何気に言ったところ、つくっていただけた曲なんです。自分のためにつくっていただいたというのがいいプレッシャーになって、曲を聴く度に不甲斐ないピッチングはできないという思いが沸き起こります。それに、僕も普段は応援している側なので、気持ちに応えたいという思いは強いかもしれないですね。チームも首位を走っているので、僕もこのまま怪我をせずにシーズン終了まで投げきりたいです。グラウンド上だけ頑張っても限界があるので、私生活からどれだけ野球のことを考えられるかが大事ですし、それが怪我のリスクの軽減にもなると思います。今年はこういうご時世なので、栄養士がご飯を作って届けてくれるサービスがあって、自炊しない僕の強い味方になっています。ファンの皆さん、応援してくれる両親や家族、知り合いの思いを自分を律するエネルギーにしながら、シーズン終了まで頑張っていきます!

 

 

\石川投手のプライベートに迫るQ&A/

 

お気に入りの店は?

西中洲の「三原豆腐店」です。「博多ラーメンShinShin」もお気に入りですよ。今年は全然、外に食べに行けていませんが、よく食事に行っていたのは一緒に自主トレもしている千賀ですね。

 

休日の過ごし方は?

家でゴロゴロしていることが多いですね。ゲームが好きなので、銃撃戦のオンラインゲームを楽しんでいます。

 

※シティ情報Fukuoka2020年10月号本誌掲載

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