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【インタビュー】「強く輝くために走り続ける」…福岡出身のJO1・川尻蓮、いま届けたい思いを語る。

※シティ情報Fukuoka10月号掲載(誌面とは写真が異なります)

国民投票による11名で結成されたJO1がデビューしたのは今年の3月。大きな期待と共に登場し、《Fukuoka》4月号では福岡出身の川尻蓮くんが表紙も飾ってくれましたが、それから世界の状況はますます一変。グループも様々な制限の中で活動をしています。そんな中で届けられた2ndシングル『STARGAZER』。誰もが未経験の苦境の中で今をどう生きるか、リモートで蓮くんに込められたメッセージを問いました。

今は我慢や努力の結果が出にくい時期。
でも、その時をどう頑張るかで
今後の輝きが違ってくると思うんです

 

―宜しくお願いします。このインタビューが掲載される10月号では本の特集を行なっているので、まずはそういったこともお聞きしてみたいんですが、蓮くんはふだんは本や漫画は読みますか?

川尻:少年ジャンプが読めるアプリに加入していて、ケータイで毎週読んでいるんですけど、僕は”ザ・少年漫画“といった作品が好きです。バトルや熱い展開があったり、そういうのばっかり読んじゃってます。きっかけは兄の影響なんですけど、兄が『ONE PIECE』の単行本を集めていて、それで僕も読んで徐々にハマっていっちゃって、今では『ONE PIECE』はめっちゃ詳しいです。『鬼滅の刃』とかも読みました。『約束のネバーランド』も世界観が良くて凄く面白かったですね。

 

―王道を抑えていますね。ジャンプで他に好きな作品はありますか?

川尻:連載はもう終了しちゃったんですけど、『ハイキュー!!』も好きで、名言とかカッコいい言葉がたくさんあるので、気に入った名言を自分のケータイのメモに残したりしています。たまに見て「頑張ろう」って。

 

―特に好きな『ハイキュー!!』の言葉はありますか?

川尻:物語終盤に出てきた「習慣は第二の天性なり」って言葉があって。「継続は力なり」みたいなことだと思うんですけど、なんでもできちゃうような天才を努力や継続で超えられるという、勇気がもらえるひと言なのでメモの中でも好きな言葉です。

―ありがとうございます。名言を探す視点で『ハイキュー!!』を読んでみたいと思いました。さて、近況や活動についてお聞きします。現在はグループとして思うように活動できてない部分もあると思います。メンバー間では現在の状況をどのように捉えていますか?

川尻:良いことではないので、大変な思いをしている方もたくさんいると思うんですけど、何事も意味のないことはないと思うので。コロナ禍が起こってしまったことによって多分なにかが変わったりしていて、こうやってリモートで取材などをするのが今後当たり前になってくるかもしれないし、コロナが収まって普通にライヴができるようになったとしても、海外の人や遠くの人も観ることができるように配信でライヴをするやり方が、もしかしたら今より普通になってくるかもしれない。意味があることだと思うので、自粛することは大事なんですけど、ただ自粛するんじゃなくて、なにか実のある時間を過ごせるように、時間を無駄にしないようにできることをコツコツやることが凄く大事だなって。僕たちは応援してくださっているファンの方に会いたいというのが一番なんですけど、すぐは会えない状況なので、次会った時にビックリしてもらえるような準備をしておくことが、僕たちにとってもファンの方たちにとっても凄く良いことだと思います。歌とかダンス以外でもファンの方を喜ばせることができるように準備することが大切というか、今必要なことなのかな。

 

―沈んだ気持ちになってしまう人も多いと思うんですが、蓮くんのストレス発散方法はありますか?

川尻:僕、ストレスがあまりわからないんですよ。だから発散したいと思うこともなくて。

 

―なんと! 日常の中でストレスを感じること自体があまりないということですよね。

川尻:そうですね、人間なので「なんだこの人…」とか「嫌なことあったな」と思うことは多少あるんですけど、すぐ忘れます(笑)。

 

―気持ちがタフというかポジティブというか。誰しも「ちょっとサボりたいなぁ」とか思ってしまうこともあると思うんですが、そういった時は自分の弱さとどう向き合いますか?

川尻:僕、ゲームが好きなんですよ。ゲームみたいに、たとえば「あと1時間練習したらレベルが上がるかもしれない」って。だから、なんでもレベル上げだと考えます(笑)。大変な時にやれば自分のレベルが上がるので、レベル上げしている感じで「もうちょい頑張ろう」みたいな感覚です。経験値を積んでいるような。

 

―めちゃくちゃポジティブな思考で”蓮イズム“と呼びたくなります。JAM(JO1のファンネーム)の皆さんとも交流しにくい日々だと思いますが、ファンの方々の応援を感じる瞬間は?

川尻:僕たちのパフォーマンスの映像だったり、会えない分SNSで色々発信したりしているんですけど、その反応だったりコメントを読んだりしています。あと、先日ファンの方からのメッセージブックみたいなものをマネージャーから受け取って、それも読みました。会えないのは凄く寂しいんですけど、支えられているなって感じることは多いですよ。

 

―多くの人が外出を控えて自宅での時間が増える中で、蓮くんはピアノや作曲を始めたそうですね。

川尻:いつかは自分たちの曲を作れるようにもなりたいですし、今回『OH-EH-OH』のミュージックビデオで演技に挑戦させていただいて、演技にも興味を持ちました。いろんなものに興味を持っちゃうタチで(笑)。無駄になることはないので、色々勉強したいなと思っています。

 

―ミュージックビデオでは皆さんのアクションシーンもありましたね。映画のような規模で大乱闘をしていて、それこそ少年漫画の『クローズ』を思い出しました。

川尻:僕たち11人に対して、スタントマンさんが100人ぐらいいて。

 

―相当不利な戦いですよね。

川尻:そうなんです(笑)。あと天候も雨が降ったり止んだりしていて、担当シーンを撮影する時はちょうど止んでいたんですけど、その前まで雨が降っていたりで、地面も凄くドロドロで。乱闘して転んだりするんですけど、転ぶと衣装もドロドロになっちゃうので撮り直しができないという状況だったんです。練習はしていたんですけどぶっつけ本番で撮影して、初体験+悪条件の環境で難しいし大変な撮影でした。その気迫が映像からも伝わるんじゃないかなと思います。今回撮影が3日間あったんですけど、1日目と2日目がちょっと大変で。撮影する量も凄く多くてあまり寝られてなかったんですけど、3日目もそのまま近くのホテルでお風呂だけ入って、朝5時とか6時に出発して、7時に現場に着いてみんなフラフラの状態で。そこでスタントマンさんたちが体育館で乱闘シーンの練習をしていて、僕たちが眠い感じで入ったら、「さっそくメンバーのみなさん、アクションをおぼえてください」って大迫力の乱闘シーンを披露してくれて、それを1時間ぐらいでおぼえて本番だったので、当時は凄く驚いたんです。今ではいい思い出ですね。

 

―パフォーマンスの面では、『OH-EH-OH』はJO1らしくダイナミックで爆発力があって、まるで万華鏡を覗いているように変化する皆さんのフォーメーションが見どころですね。

川尻:メンバーみんな練習して各々のスキルも上がってきていて、その甲斐もあって凄くいいフォーメーションを見せられたと思っていますし、今回『GO』という曲があるんですけど、『OH-EH-OH』とは違ってそれぞれでいろんなことが起こるような構成だったりもするので、ライヴでもやりたいし、テレビでも披露できたらとてもカメラ映えするなと思っています。

 

―今作ではメッセージ性として、未来への夢や期待と同時に悩みや葛藤を抱える10代の方への気持ちが込められていると思いますが、今ってそういった不安を抱えている人は10代だけではないですよね。10代はもちろん、そういった人たちが曲の言葉に触れた時に勇気をもらえたり、それと同時にメンバーの皆さんが自分たち自身を鼓舞しているような力強さが全体を通して込められたシングルだと思いました。

川尻:今悩んでいる10代の方とか、たくさんいると思います。今作のタイトルは『STARGAZER』というんですけど、「星を眺める人」という意味があって、「未来や夢を見据えて僕たちと一緒に走り続けよう」という意味が込められています。『OH-EH-OH』は「僕たちがついている」という応援歌でもあるので、できるだけたくさんの人の背中を押せる曲になりたいですし、パフォーマンスしたり僕らが聴いていても元気をもらえる曲なので、僕たちにとっても凄く頼りになるシングルになっています。

 

―蓮くんも福岡での10代の頃には不安を感じていましたか?

川尻:それこそ学生の頃とかは、自分の夢が叶うかどうかもわからなかったですし、そのためにどうすればいいのか正解もない状態だったので、たくさん考えていました。今も思うように活動ができなかったりとか、どうすればいいんだろうっていうことは多いんですけど、そういった類いの悩みは死ぬまでずっと続くことだと思うので、諦めずに考え続けることが大事だなと思います。

 

―サウンド面に注目すると、トラップやヒップホップビートなどの世界の最先端のトレンド感があって、キレのある音色と皆さんのパフォーマンスがマッチしています。

川尻:インストゥルメンタルで聴いても凄くカッコいいんですよ。ただ、カラオケで歌おうとすると、僕たちは11人で歌っているので1人では結構きついはずです(笑)。

 

―前作では『Running』がJAMに向けたメッセージソングという位置づけでしたが、今作では『My Friends』が特にそういった意味合いが強い楽曲ですね。作詞ではメンバーの與那城さんが参加されています。

川尻:『My Friends』はJAMのみんなと特にライヴで一緒に遊べるような楽曲で、凄く楽しい感情が込められているのと、『My Friends』以外にもどの曲でも僕たちの伝えたい感情がたっぷりあるので、とても楽しめる1枚なんじゃないかなって期待しています。

 

―『My Friends』のサビの「ねぇ 歌いたいよ ねぇ 同じ場所で」といった言葉からは、皆さんの現在の感情がストレートに伝わってきます。

川尻:僕たちとJAMのみんなという関係もそうですし、僕たちメンバー同士とかファンの方同士とかその友だち同士とか、いろんな捉え方ができるので凄く心に入って来やすい曲なのかなと。さすが與那城奨だなって感じですね。

 

―先ほど話されたように、今回のシングルの楽曲はどれもメッセージが込められていて、それは現在の状況下だと余計に刺さるものがあると思います。蓮くんは今回のシングルはJO1にとってどのような作品になったと思いますか?

川尻:デビューシングルの『PROTOSTAR』は11人が集まって輝く星になっていこうという作品で、今作は星になるために、強く輝くために走り続けている様子を表現している1枚だと思います。特にこういった状況の中で、我慢だったり努力だったりの結果が出にくい時期ではあると思うんですけど、その時期をどう頑張るかで今後の輝きが違ってくると思うので、そういった力強さやメッセージも持っているシングルだと思います。

 

―今は誰にとっても未来へのレベル上げの時期ですよね。

川尻:はい、レベルは上げられる時に上げておかないと。

 

―ゲーム脳ならではの素敵な言葉です。

川尻:ハハハハハ(笑)。でないと、後で苦労しますからね。

川尻蓮
’97年生まれ。福岡県出身。様々なアーティストのバックダンサーや振付師として10代の頃から活動し、’19年、韓国発のオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』に参加。“国民プロデューサー”=視聴者による投票で最終順位2位を獲得し、11人のメンバーで構成されたボーイズグループ・JO1としてのデビューが決定。’20年3月、『PROTOSTAR』でデビューを果たした。突出したダンススキルでグループのダンスリーダー的役割を担う。

 

RELEASE

発売中 Single 『STARGAZER』
●LAPONE ENTERTAINMENT
初回限定盤A(CD+DVD) 1900円
初回限定盤B(CD+フォトブックレット) 1900円
通常盤(CD) 1400円

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