トップに
戻る

Fuku Spo – アビスパ福岡/兼田 亜季重

兼田 亜季重(Kaneda Akishige)
ゴールキーパー・背番号 25

 

誰も練習で手を抜かないから、 良い雰囲気が生まれている

今は目標としているJ2優勝とJ1昇格を狙う位置として良い順位にいます。チーム全体で良い練習を続け、試合に出た選手が良いプレーをしていることからだと思います。これを続けて、よりチームが一つになって戦っていけるようにしたいです。シーズン当初は三門雄大さんや岩下敬輔さんなどキャプテン、副キャプテンがチームを一つにしていましたが、最近はトミ(冨安健洋)など、若手や僕も含めて一人ひとりがチームをより良くしようと考えていると思います。なかでも、試合にあまり出ていないタカ(中原貴之)さんやホク(中村北斗)さんなどが一切手を抜かずに練習に取り組んでいる姿を見ると、僕たち年下の選手もやらないといけない雰囲気になりますし、そうした選手がいることでチームがよりまとまると思います。

試合で僕が1度もボールに触らずに勝つことが理想です。でも、そんな試合はないですし、相手のシュートを止めるのはGKとして当たり前です。相手が攻撃してくる時はもちろんですが、味方の攻撃中にもしっかりと声を出して周りの選手を動かし、失点を未然に防ぐことを今季は意識していますので、個人的にはそこを見て欲しいです。

 

レギュラー選手を上回るように、 しっかりと練習に取り組んできた。

強いてターニングポイントと言えば、今でしょうね。今季でプロ10年目になりますが、これまでで一番試合に出ていますから。でも、僕は試合に出ていなかった時期も、いつでも試合で出られる準備を練習からしてきました。だから、突然出場することになった第9節・水戸戦でも落ち着いてプレーできたと思います。「準備してきたことは裏切らないな」と今、実感しています。

今は試合に出ていますが、ポジションを勝ち取ったとは思っていません。シーズン終了まで今の状態を続けて、チームの目標を達成した時に、「今季は良かった」と思えるでしょうし、来季につながると思います。今は1試合1試合確実にプレーして、結果を出すことがすべてです。例え試合に勝っても失点が多ければ、GKとしては良くないので無失点という結果で勝つことが、ポジションを勝ち取るために必要なことだと考えています。

昨季まではプロになってもなかなか試合に出られませんでした。そんな時でも練習では常に試合を想定して取り組んでいました。モチベーションを保つのは難しいのですが、今季のようにいつ出番が来るかわからないので、試合に出る準備を怠ることはありません。サブでベンチ入りする時はもちろんですが、ベンチ入りできなくてもそれは同じです。だからこそ、最初に途中出場した時に焦らず冷静にプレーできていることにつながっていると思います。

レギュラー選手を練習で上回らないと試合に出られないので、日頃のシュート練習やミニゲーム、紅白戦などから「絶対に負けられない」と思って取り組みました。僕のように試合に出ていない選手が練習でがんばらないとチーム内の競争もなくなってしまい、チームの底上げにもつながらないと思いますし、「いつでもいけます!」というギラギラした雰囲気を出すことが大事です。

練習でレギュラー選手のシュートを止めれば、試合で「アキ(兼田)よりシュートが決まるじゃん」と感じてもらえるかもしれませんし、僕が試合に出た時は「アイツならシュートを止めてくれる」という信頼につながると思います。プロなので試合に出てどんなプレーをするかも大切ですが、それまでにどんな練習や準備をしてきたかがより大切だと思います。

 

臨場感のあるスタジアムに来て、 常に後ろから後押ししてください

後半戦も残り10試合くらいですが、ここからがJ2優勝、そしてJ1昇格に向けたチームの勝負どころになります。みなさんがレベルファイブスタジアムに来て、僕の後ろから応援していただくことがチームや僕の力になります。一緒にJ1に行くことも含め、残りのホームゲームは満員のレベスタでプレーしたいので、サッカーを観たことのない人も誘ってぜひ一緒に来てください。

僕はJ1とJ2のほとんどのスタジアムに行きましたが、レベスタはサッカー専用スタジアムの中でもトップクラスで良いスタジアムです。臨場感があって観やすいですし、天候も気になりませんし、立地条件も良い。福岡に住んでいるなら、ぜひ一度はレベスタでサッカーを観てください。ホームのゴール裏から相手ゴール裏近くまでジャックして、前後半ともに僕らも後ろから後押ししてもらえたら嬉しいです(笑)。

※シティ情報Fukuoka 2017年9月号本誌掲載

法人様・自治体様向け情報サイトはこちら