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サンセットライブにも出演!韓国発ディスコバンド『スルタン オブ ザ ディスコ』を直撃インタビュー!

取材・文・翻訳/本田珠里(編集部)

今年25周年を迎えたサンセットライブに初出演した、韓国のディスコファンクバンド『スルタン オブ ザ ディスコ』。謎のバスローブを身にまとい歌い踊り演奏するステージに、初めて見る人が多いはずの観客が一斉に湧いて踊った。

実は彼ら、韓国のインディーズバンドが多く活躍する弘大(ホンデ)エリアを拠点に、韓国大型フェスにも多数出演、更に2014、2016年とサマーソニック、イギリスのグラストンベリーに2度も招聘され、海外でも活動を行う実力派バンド。昨年、あの氣志團の綾小路翔がタイトル曲でもある『Oriental Disco Express』の日本詞を提供し、日本デビューも果たした彼らに直撃インタビュー!

(写真左上より時計回り)ハッサン(ダンス&コーラス)、ナジャム(ヴォーカル、シンセ、ダンス)、ホンギ(ギター)、G(ベース)、ガンジ(ドラム)

ー3月にScoobie Doとの公演以来、2回目の福岡ですよね。サンセットライブはどうでしたか?

ナジャム 会場の雰囲気、人々の楽しんでいる姿、色んなジャンルの音楽、森の中やビーチ沿い、BBQの良い匂いが漂ってくるステージ(笑)…今まで色んな国で出演した多くのフェスの中でも本当にお世辞じゃなくて、一番気持ちが良い最高のフェスでした! 福岡に来る前日、先輩のクライングナット(サンセット出演経験のある韓国のバンド)のメンバーに会って「サンセットライブに行く」って言ったら、普段は全く感情表現をしない不愛想な先輩が、「うわ、めっちゃいいなー!!!」って(笑)。あんなに羨ましがって、感情を出す姿は初めて見ました(笑)。

ガンジ 僕は、ライブ中めっちゃくちゃトイレに行きたかったです(笑)。ライブ前にタイミングを逃してしまって。

ナジャム でも、そんな時のガンジのパフォーマンスが凄くいいんです。

ガンジ そんなことないよ!

ハッサン トイレを我慢してたら激しく動けないじゃないですか。その動きの制限が良かったんじゃないかと(笑)。

ナジャム 沢山叩いたら刺激が強いからね(笑)。まあでも、本当に昨日の演奏は自分たちでもとても良かったと思います。サンセットの雰囲気がそうさせてくれたと。

ハッサン トイレといえば、フェスの仮設トイレでビデがついてるのは世界で初めて!本当に感激でした(笑)。料理も凄く美味しくて、めちゃくちゃ食べて飲みました!

ー日本デビュー盤のタイトル曲『Oriental Disco Express』の歌詞は、あの綾小路翔さんが提供されていますが、結構早口ですが難しくなかったですか?


ナジャム スタッフの方が沢山助けてくれて、「この位なら無理ないだろう」って言われるまで本当に頑張って何回もレコーディングしました。日本の発音が良い=歌が上手いという事でもないし、歌を良くしようとすると発音がダメだったりして(笑)。でも、結果的にとても満足しています!みんなで日本語の勉強も始めたんですよ。

ー日本語、お上手だと思いますよ!


ナジャム 日本に3日間位いたら、少し慣れるんですけど、また韓国へ戻ってしばらくして来ると「あれ?なんだったっけ?」ってなります。聞き取りが難しいです。まだ話したいことだけを覚えて話す程度なので。(突然日本語で)ニホンゴ ジョウズジャ ナイデス(笑)

 

ー韓国でもスルタンのようなディスコバンドは珍しいと思うんですが、もともと目標とするアーティストはいたんですか。

ナジャム クール アンド ザ ギャングやアースウィンド アンド ファイアー、シックなど有名なディスコミュージックの先輩たちのライブを見て「こういうことがやってみたい」と、最初はとても憧れていましたが、今は僕たちだけの味を出せたらと思って活動しています。

 

ーユニークな振り付けは誰が考えてるんですか?

ハッサン 振り付けは、ナジャムと二人で一緒に作ってます。僕は、友人のチャン・ギハ(韓国で有名なロックバンドのボーカル)から、一緒にやってみたら?って紹介されて、ダンサーになったんです(笑)。

ナジャム 他のメンバーは(振り付けに)全く参加してくれません(笑)。踊りは専門分野でもないし、そんな毎日踊るわけでもないから、振り付けも踊るのも練習も、想像以上に難しくて大変!音楽はコンピューターさえあればいくらでも作れますが、踊りは自分自身が動いてやるしかないので(自分たちを)撮影しながら練習しています。

ホンギ 演奏しながら兄さんたちが踊るのを真似るの楽しいです。練習もしてますよ!

ナジャム いつも座って見てるじゃん(笑)!

ホンギ いや、家でやってる。

ハッサン ホンギは僕たちを真似して踊りますが、Gくんはまるで木みたいに動かずベースを弾いてますね。身体を動かす素質が全くないんです。(この日、Gくんは既に韓国へ帰国していて欠席)

ナジャム そうですね、Gくんは踊りの感覚が平均以下(笑)!

 

 

ー歌詞も独特ですが、どこからアイデアの源は。


ハッサン 全体的なアイデアは、みんなで話し合いながら決めることが多いです。ガンジはシナリオを書いて持ってきたり、Gは、舞台でこんな事してみようって言ったり、ホンギは…大体黙ってますね(笑)。

熊社長(所属事務所の社長。あだ名が”熊社長”)でも、意外と最後に決定を促してくれるやつなんですよ。

ハッサン そうですね、意見が分かれた時に「ホンギはどう思う?お前が決めた方にするよ」って言うと、大体さらっと決めてくれる隠れボスキャラです(笑)。

 

 

ーライヴでも盛り上がる「テンテンボール」や「ウェエエエエ」の2曲はやはり耳に残ります。


ナジャム 僕自身も好きな2曲で、ふとした日常に出来た曲ですね。「テンテンボール」(日本の〈スーパーボール〉)は、道を歩きながらボールが弾む瞬間を見たんです。小さくて硬いボールが、ものすごく早いスピードで弾むじゃないですか?それが怖いなあと想像しながら「テンテンボール、テンテンボール」って呟いたフレーズを録音していたものが曲になりました。「ウェエエエエ」は、高校生の時に、友達同士で意味のない感嘆詞として使っていて(笑)、それを素材に作りました。この2曲はスルタンの方向性を固めてくれた曲だし、そのおかげで今の位置まで来れたんじゃないかと思います。

 

ー海外公演も多くされてますが、この2曲は韓国語がわからなくても、真似ができるし、みんなが楽しめる曲だなと思います。


ナジャム そうなんです、どこの国でもみんな真似してくれます。サビの部分は幼稚園生でも真似して歌えるような簡単な歌詞です。でも簡単な歌を作るには、意外と沢山の試行錯誤が必要でした。なので、どちらも音楽的な発展を成し遂げた曲とも言えますね。

ーでは、福岡での話を少し伺います。美味しいものはたくさん食べましたか?

ガンジ ハンバーグカレー、やきとり、ホルモン、パンケーキ、コンビニ飯を一日で食べました。焼きホルモンがとっても美味しかった。イカの活き造りが有名と聞いてたのでこれから食べに行こうかと。

ナジャム 僕は、福岡はソロも含めて3回目で(福岡に)友達がたくさん出来たので、高級なとこではなくて、いつでも気軽にいける店を教えてくれます。ラーメン屋も、韓国人が知ってるような有名店ではなくて、本当に美味しいところに連れて行ってもらいました。でもやっぱり、もつ鍋は衝撃でしたね。

 

ー逆に韓国でおススメの食べ物はありますか?サムギョプサルやプルコギ以外で(笑)!

熊社長 ソウルでは、冷麺を食べて欲しいですね。

ハッサン 冷麺は、日本人の方には「めっちゃ美味い!」もしくは「いやー、無理!」のどっちかに分かれます(笑)。

ナジャム でも韓国の味を感じられるので、一度は試して欲しいです。

ハッサン だからといってサムギョプサルとかの店で冷麺を食べちゃダメです!冷麺の専門店で食べてくださいね!

 

Sultan of the Disco(日本語サイト)
http://www.vap.co.jp/sultanofthedisco/

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インタビュー中もあったように、ボーカルのナジャムは、スルタンのサウンドメーカーでもあり、プロデュースまでこなしながら、ソロアーティストとしても才能を発揮しており、他のメンバーも、スルタンを中心に他のバンドでも活動をしている多彩なメンバーたち。

その中でも、今回インタビューに欠席していたベースのGくんがメインを務める、サイケデリック・ロックバンド「パラソル」は、独自の世界観を持ち、韓国のインディーズシーンでもかなり注目されている3ピースバンド。7月に韓国でセカンドアルバム『アムゴット アニン サラム(何でもない人)』をリリースし、なんと12月には日本盤のスペシャルエディションが発売が決定。また、10月に全国7都市のツアーを開催するにあたり、福岡での公演も決定したという朗報が。スルタンとはまた違うロックテイストな楽曲は、世代や国を超えて通じるものがあるはず。気になる人は是非足を運んでみて!

Parasol x Ducktails Japan Tour 2017 福岡公演

日程 2017年10月23日(月)
会場 福岡 Utero
出演 Ducktails, パラソル(Parasol), folk enough, Strobolights, Ruby Lemon
時間 開場 18:30 / 開演 19:00
料金 前売 2,800円 / 当日 3,300円(ドリンク代別)
Utero HPにて前売り受付中
問合せ 092-534-5222(Utero)

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