【大分県 安心院応援プロジェクト】『農業組合法人 アグリストあじむMIRAI』さんと対談 ~後編~

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\\ 『農業組合法人 アグリストあじむMIRAI』の4名と対談 //

農地も景色も次世代へつなぐ、
4人が始めた新たな挑戦

自然の恵みを分け合っていた、あの頃の食卓風景

――あの頃、自然の恵みを身近に感じながら暮らしていた。豊かな水と盆地特有の気候が、今につながる安心院の食文化や名産品を育んできたのだと4名は語る。

 「昔から、川にすっぽんもいたけど、よく食べよったのは『モクヅガニ』やったね。地元では、カニのことを〝ガニ〞って呼びよった。爪に毛がいっぱい生えたカニで、それを使った『ガニ汁』は本当に美味しかった。後は、川で獲れたハヤを焼いて甘辛く煮たりもしてたね」

 さらに、「昔のおごっそう(ご馳走)は鶏やったよ。どこの家でも牛と鶏を飼っていたけど、鶏を食べられるのはお祭りや盆、正月くらい。それくらい、肉は貴重やった。今はこの辺り、どこでも唐揚げが名物になっとるけどね」と笑いながら、佐藤豊孝さんが話してくれた。

農業組合法人 アグリストあじむMIRAI 代表理事 佐藤 豊孝さん

   また、安心院の豊かな水についても話題が広がった。「昔の家は池があって、どこの家でも鯉を飼っていた。それだけきれいな水が豊富だったということだろうね。そして、楽しみと言えば『鯉こく』という鯉の味噌汁も昔はよう食べよった。今は鯉料理を提供する宿も料亭も少なくなったな」

 続いて「それから、子どもの頃は郷土料理の『だご汁』や『やせうま』を親から食べさせられたな。昔はきな粉も各家庭で作ってたから、それをかけて『やせうま』を食べてたよ。他には、安心院地区で昔から栽培している『みとり豆』という小豆より小さい豆があって、おこわにして食べるとおいしくて、今も道の駅で販売しとる。

 その豆は最初は実が上むきにできて、後から下向きに実るから〝帰ってくる〞という意味で縁起がよいから、子どもが旅に行く時は、みとり豆をばあちゃんが袋に入れて持たせてくれてた」と幼少期の体験を聞くことができた。

里の駅『小の岩の庄』で販売されているみとり豆

 続いて話題は、安心院を代表する特産品である『ぶどう』について盛り上がった。昭和43年から国営事業としてぶどう栽培が始まり、朝霧が出る気候と盆地特有の寒暖差が、ぶどう作りに適していたと一同が教えてくれた。

 一時は生産量が落ち込んだ時期もあったが、近年はシャインマスカット人気もあり、再び活気を取り戻しているという。「昔からあるキャンベルを使った限定ワインが美味しいよ! 甘みが濃く、風味も豊かで、ぶどうらしい味がするんよ」と、佐藤敦洋さん。

農業組合法人 アグリストあじむMIRAI 副代表理事 佐藤 敦洋さん

 さらに、昔から学校給食の定番で、今や若い世代にも人気の『牛乳パン』に話題が膨らんだ。「実を言うと、僕たちが食べてた頃の牛乳パンは甘くなかったんよ。だから僕は揚げパンの方が好きだった。でも、今の牛乳パンは甘くなって砂糖がじゃりじゃり入って、おいしいね」と佐藤豊考さんが話すと、全員が頷きながら笑い、当時を懐かしんだ。

 そのほか、各家庭で味噌や菜種油を手作りしたり、れんげ畑で養蜂を行ない、高価な砂糖代わりに蜂蜜を使ったりと、暮らしの中に〝自分たちで何でも作る文化〞が根付いていたことも教えてくれた。

仲間と手を取り合いながら、安心院の未来の農業を守っていく

――1人では困難なことも、仲間と共に助け合い、昔から続く農地や景観を次の世代へ残して行きたい。そんな想いから、2025年4月に立ち上がったのが『農業組合法人 アグリストあじむMIRAI』だ。安心院の異なる3集落にある農業法人が合併し、九州でも珍しい取り組みとして新たな一歩を踏み出した。

 「元々、みんな子どもの頃から顔見知り。集落は違えど、地区の行事や祭り、農業大学でも一緒になることがあったし、毎日田んぼにい出れば誰かに会うような関係やった。農地を守るために、それぞれ法人や組合をつくって頑張ってきたけど、なかなか難しい局面も多かった。そんな時、『じゃあ、4人で一緒にやろう』と話しがまとまって、立ち上がったんです」

 名称にある『MIRAI』には、未来へ向かって進化し続けるという意味を込めた。「安心院の農地を守り、未来の農業人を育てていこう」という想いを胸に、水稲やしいたけ栽培などを中心に取り組みを広げている。

里の駅『小の岩の庄』で販売されているしいたけ

 現在は、『つや姫』『なつほのか』『ひのひかり』などを手がけ、今年はさらに『虹のきらめき』や『にこまる』などの品種にも挑戦する予定だという。また、安心院小学校での田植え・稲刈り体験を実施し、収穫したお米を給食で味わってもらう活動も行っている。

 「地域の方に枝豆などの農作物を配ったり、農業をもっと身近に感じてもらえる活動を続けていきたいね」と全員が笑顔で話す。

 最近では、林業にも力を入れており、花粉の少ない杉の苗木を4000本植樹。さらに、地域住民と協力しながら草刈りを行ない、美しい盆地の景観を守る活動も続けている。

 「誰かが〝次はしいたけをやろう!〞と言えば、みんな集まって作業するし、人手が足りない作業の時は仲間や家族に声をかけて人を集めてくる。〝1人では難しいことも、仲間と一緒ならばできる〞」。そう語る笑顔の4人の表情からは、長年築いてきた信頼関係が感じられた。

 「今は農家の跡継ぎも少なくなってきた。でも、これから10年、20年先に若い世代へつないでいけるように、自分たちはその時は支える側としてもう少しだけ頑張らんといけんね」。しっかりと結ばれた4人の絆が、確固たる安心院の未来へ向けられていた。

『農業組合法人アグリストあじむMIRAI』の方々と『安心院応援プロジェクト』のメンバー

 

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安心院応援プロジェクト

このたびアプライドグループで、大分県宇佐市安心院町の魅力を発信する「安心院応援プロジェクト」がスタートしました。

安心院は、豊かな自然や歴史的文化など、多くの魅力があふれる地域です。地域の方々の声や安心院のさまざまな魅力を取材し、コンテンツとして発信していきます。

安心院応援プロジェクトの取り組みに、ぜひご注目ください!!

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