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【インタビュー】Fuku Spo – アビスパ福岡 / 井上聖也

DF 井上聖也(Inoue Seiya・背番号26)

相手を無失点に抑え得点も取れる
CBに向かって

プロ2年目の昨季、J1リーグ戦に初出場するなど実力の片鱗を見せた。しかし、腕の骨折によって戦列からの離脱を余儀なくされた。プロ3年目となる今季は更なる飛躍を目指し、勝負の年だと意気込む。CBのポジション争いは熾烈だが、得意とするフィードでゴールにも絡むプレーでチームに欠かせない選手へと進化する。


 

勝負の年
今季に懸ける

 2月24日に今季のJ1リーグ開幕戦・札幌戦を迎えたアビスパ。 インタビュ ーをしたのは、 その約2週間前となる2月上旬。 キャンプも佳境を迎えていた。 プロ3年目となる井上聖也は、 どんな思いでキャンプを過ごしたのか。
「体のコンディションも徐々に上が ってきていますし、 チーム戦術もトレーニングマッチを経て、 徐々に浸透しています。もっとコンディションを上げて、 開幕戦にスタメンで出られるようにアピールしたいと思います。 勝負の年だと思っていま。 すし、 もう若くないので将来を考えて今年に懸けています」 。

 こう力強く話した。 チームにつ いて尋ねるとこういう答えが返ってきた。「例年と大きく変わった部分はありません。 その中で、 攻守でのゴール前の質を上げるよう取り組んでいます。 試合で一番重要なゴールを奪う、 ゴールを守るというところによりフォーカスしてトレーニングしています」 。
 昨季はクラブ創設28年目にして初めてのタイトルを獲得。 クラブにとって飛躍の1年となった。 今季はそれが実力だったと証明するシーズンだ。
「僕の1年目よりは攻撃のバリエーションが増えていますし、 いい選手が加わり、 今までいた選手も成長して、 本当に強いアビスパに少しずつなっていると感じます。 守備からスタートする部分は変わりませんが、 引いて守るのか、 自分たちから攻めた守備をするかで全く違います。 昨季はよりアグレッシブな守備を行なって成績に反映されたので、 それを今季も続けながら上回らないと目標は達成できませんし、 その中に僕も加わりたいと思っています。

 僕の役割は、 守備の選手なので無失点に貢献すること。 それにプラスして、長所であるフィードを生かしてゴールなどの攻撃にアクセントや、 決定的な仕事をすることです。 それをチームから求められていると思います」 。

 

J1リーグ戦に出たから
リアルな課題を感じた

 昨季はプロ2年目にして初めてJ1リーグ戦にも出場した。 ルヴァンカップや天皇杯などのカップ戦とは違うこの試合で彼は何をつかんだのか?
「 (プロとして) やれる自信をつかんだのが 一 番です。 リーグ戦とカップ戦では、 メンバー構成などいろいろ違います。 その中でリーグ戦に出場したことは自信になりましたし、 ある程度の結果を残せたことが大きいです。
リーグ戦に出たからこそ、 ポジショ ニングや点を決めるところを課題に感じました。 ほんのちょ っとの最終ラインの上げ下げや、 内からと外からでは相手の見え方も違います。 そうしたことを突き詰めていかないとJ1ではやられてしまいます。 試合の映像を振り返りながらスタッフにどのポジションをとった方がい いか、 監督の考えも取り入れつつ、 自分にインプットして実際のプレーで出しています」 。
 出場機会が増えていた9月に腕を骨折して戦列から離れることになった。 しかし、 彼はそれをネガティブに捉えず、自分の成長の糧とした。
「プラスに捉えるようにしました。 もちろん、 悔しさはありましたが、 リーグ戦に出た経験を元に、 試合を見ながらどんなポジショ ニングを取ればい いのかなどを考えました。 リーグ戦に出たからこそ、 よりリアルな見方ができたことはプラスになりました」 。
 昨年のインタビュ ーで彼は夢のひとつにワールドカップベスト4メンバーに入ることだと話した。 そのために取り組んでいることはあるのか?
「特別なことはやっていません。 日々の習慣が 一 番大事だと思っています。 練習なども映像で振り返り、 何が良くてダメだったのかを客観的に確認して、 サッカーノートにつけています。 そして、 翌日に何を意識して練習に取り組むかを決めています。 その繰り返しです。 毎日ではありませんが、 高校時代からノートに書き始めて、 8年分くらいあります。 それとコンディションや体のケア、 メンタルなど、 より準備を大切にするようになりました」 。

 

ゴールのイメージはあります
パフォーマンスもお楽しみに

今季、 アビスパはリーグ戦6位以上、カップ戦ベスト4以上という目標を掲げた。 彼は個人的にどんな目標を持って新シーズンに挑んでいるのか?
「開幕戦にスタメン出場し、 公式戦で5点以上決めることを数字として掲げています。 ゴールのイメージはずっと持っていますし、 チャンスは来ているのに決めていません。 しっかり決め切りたいと思っています。 ゴールパフォーマンスは、決めた喜びで出せないと思います。 でも、 何をやるかちょびっと考えています。 ゴールを決めたら、 楽しみにしていてください。 それにフィードにも注目してほしいですね。 ゴールの起点になったり、 直結するパスを見ていただきたいですし、 守備で無失点に抑えつつゴールも取れるCBになりたいと思っていますので」 。

 彼の目標クリアがチームの成績にもつながってくるだろう。 プロ3年目を迎え、 さらに逞しくなった井上聖也のプレーに注目してほしい。

 

井上選手のプライベートに迫るQ&A

Q.行きつけのスポットは?

A.大濠公園の『ロイヤルガーデンカフェ』によく行き、カウンター席で本を読んでいます。今読んでいるのは、兄に勧められた石田ゆうすけさんの「行かずに死ねるか!」です。コーヒーと生ハムの盛り合わせを注文しますが、僕も「ちょっと組み合わせが違うかも?」と思っています。

Q.オフの過ごし方は?

A.シーズン中は、だいたい本を読んだり、映画を観たり、食事に行ったりしています。最近はパスタにハマっていて、パスタ作りに凝っています。クリーム系やトマト系はおいしく作れるようになりました。でも、オイル系は難しく、奥が深いと感じています。

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