トップに
戻る

【インタビュー】Fuku Spo – アビスパ福岡 / 重見柾斗

MF 重見柾斗(Shigemi Masato・背番号30)

パリ五輪代表への思いは強い。
レベルアップしたい。

昨年3月、約1年後の加入内定を発表され、さらに特別指定選手に登録された。その後、ルヴァン杯GS第3節・鹿島戦に途中出場すると、J1リーグにも出場。要所で光るプレーを見せ、アジア競技大会の日本代表にも選ばれた。今年、晴れて新加入選手としてアビスパの一員となった重見は何を思うのか? パリ五輪やそのライバルとなるチームメイトへの思いも聞いた。


 

実力を試される今期は
大事なシーズン

’24年1月12日、アビスパの新体制発表の席に新加入選手の一人として重見柾斗はいた。特別指定選手として昨季活躍した彼が、プロになって何を意識しているのか?

 「1年目がすごく大事だと思いますし、今年はパリ五輪もかかっているので非常に大事な1年になります。
 去年はアビスパで負傷者が多く、その中で特別指定選手に登録されるという運もあってJ1の公式戦に出場できました。プロは運だけじゃ未来を切り拓くことはできませんし、自分の実力が試されるシーズンになると思います。日々の練習からアピールして試合に出たいと思います。若いので元気よくいこうかなと思っています。プレーはもちろん、挨拶や練習中の声などでもアピールしていきます」。
 昨季は公式戦7試合に出場。短期間ではあったが、負傷者に苦しむアビスパの戦力として活躍した。J1第11節・FC東京戦では前半終了間際に、福岡大学の先輩・鶴野怜樹に浮き球のパスを供給。ゴールこそならなかったが、そのプレーにサポーターは沸いた。このプレーを含め、プロの舞台で戦い、得たものをこう話す。
 「大観衆の前でプレーしたことがなかったので本当に緊張しました。でも、いい緊張感の中で自分にできることを探りながらプレーできました。チームメイトを含めてJリーガーのポジショニングの巧みさやボールを止める・蹴るの技術の高さ、体の向きや使い方などが本当にすごいと肌で感じました。でも、絶対に敵わないという感覚はなく、『自分も成長して、いずれあのレベルに追いつき、追い越してやろう』と考えて日々を過ごしました。
 実際に筋力トレーニングは今も継続して続けています。また、プラスアルファとして福岡大学のトレーナーと一緒に体幹トレーニングや週に1回の最大無酸素パワーの強化を図ってきました。僕ら中盤の選手には運動量が必要なので、トレーニングの成果を出したいですね。高校や大学ではドリブルも武器でしたが、プロのプレー強度の中ではドリブルでボールを運ぶのは難しかった。でも、相手のマークを1人はがすだけでもチャンスになるので、パスだけじゃなく個人の力で突破する力も身につけていきたいと思います」。

 

「ビックリするから待ってて」に
ビックリ&マジか?!

 昨年9月から開催された杭州アジア大会の日本代表にも選出された。この代表は今年開催されるパリ五輪を見据えた世代でもある。ともに今季の新加入選手となった松岡大起も選出されていた。パリ五輪、そして松岡について、重見はこう語る。「パリ五輪は、昨季の前半まではまったく意識していませんでしたし、アジア競技大会に出たU-22日本代表メンバーに選ばれるとも思っていませんでした。でも、アビスパで試合に出たことで代表に選ばれ、パリ五輪代表への思いが強くなりました。今は本当に選ばれたいです。U-22代表で足りないと感じたのが、当たりの強さや相手へ寄せる強度、大舞台で空回りせずに自分のプレーを出せるメンタルです。そして、サッカーの原則である切り替え・球際・運動量もレベルアップしたい。
 大起のことは、ライバル視しています。実は大起の加入が正式に発表される前に、ちょうどDMのやり取りしていました。たまたま自分から「どのチームに行くの?」と送ったら、「ビックリするから待ってて」という返事が来ました。それがアビスパでビックリ。「マジか?!」って感じでした。チームメイトになるとは思っていませんでしたから。大起とは代表で知り合いましたが、人柄もいいですし、サッカーに対する向上心があるので、自分もそうしたところを真似ながらお互いに高め合っていい関係性を築いていけたらなと。「試合に出るためにアビスパを選びました」というコメントを読み、「そう簡単にはいかないよ」って感じです。同い年ですが、彼は高校を卒業してプロになったせいか大人な部分があり、僕が子どもっぽく見える。そこは腹が立ちますね(笑)」。

 

理想は日本代表の守田選手
今季は5ゴール・5アシストを

プロとして、重見は将来的にどんな選手を理想としているのか? そして今季の目標についても聞いた。「理想の選手で一番近いのは、日本代表の守田英正選手です。相手の嫌がる位置を取って、ボールを後ろからつないだり散らしたりできるし、守備では球際に強く、体の使い方がうまい。僕には突出した武器がないので、スピードも運動量もフィジカルもテクニックも戦術眼も、攻守両面で高い基準のプレーができる選手を目指しています。
 チームの目標はリーグ戦6位以上、カップ戦ベスト4以上で、タイトルを1つは取りたいです。個人的には、5ゴール・5アシスト。シュートも決められるボランチになりたいので、チャンスメイクもそうですが、大事な場面でゴールを決められるようになり、数字にもこだわりたいです。サポーターのみなさん、今季も応援よろしくお願いします」。

 

重見選手のプライベートに迫るQ&A

Q.オフの過ごし方は?

A.温泉やサウナに行ったり、自然が好きなので滝や神社を観に行ったりしています。今はキャンプに挑戦して、おいしいものを作って食べることに憧れます。大学から自炊なので、料理はそこそこできますよ。得意料理は『鮭のホイル焼き』や鍋です。

 

Q.行きつけのスポットは?

A.福岡大学の近くにある花畑の『ふくの湯』が行きつけでした。午前中の明るい時間に行くのが好きです。夜は入浴客が多いんですが、午前中はおじさんと僕だけの時もあって、すごくのんびりとお風呂を楽しめました。行くなら午前中がおすすめです。

法人様・自治体様向け情報サイトはこちら