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【福岡の企業】グループ名にもつながる『保のゼロ』の開発<TAMOTSU Group>

TAMOTSU Groupの想い

福岡で唯一無二の商品を作っている会社《TAMOTSUグループ》会長による連載企画。グループ名にもつながる『保のゼロ』の開発に関するお話を語っていただきました。

もっといい物を、もっと人のためになる物を。それが私の物作りの原点です。

《TAMOTSU Group》は内閣府が設立した『地方創生官民連携プラットフォーム』にも登録されている。 しかし、山下会長はSDGsという言葉がなかった時代から自然環境のことを念頭に置いた仕事を続けている

 

ファインセラミックスを応用した『保のゼロ』

《TAMOTSU Group》が開発・販売を手がけているオリジナル商品は『保のゼロ』と日本初の特許製品・金具類及び金釘無しの木製棺『LABO棺』。『保のゼロ』には強消臭・強脱臭効果や腐敗抑制効果があり、ドライアイスの代わりに棺に入れることで故人の尊厳を守ることができる。どのようなきっかけで『保のゼロ』は生まれたのだろうか?「父を見送る時、棺の中にはドライアイスが詰められ、遺体は冷たくかたくなっていました。入院時も苦しんでいたのに亡くなった後もまた苦しませてしまうのか…。いたたまれない気持ちになりました。なぜドライアイスが必要なのか調べると、1番の理由は腐敗による死臭を抑えることでした。“臭いを抑えること”が目的ならばそれに変わるものはないのか考えた時、かつての職場のことをはっと思い出しました。私は会社員時代にファインセラミックス(非常に精密な磁器のような素材)の開発に従事していました。製作工程の途中にある素焼きの状態の物がある私の部屋だけが何の臭いもせず心地よかったのです」。

そして、数々の実験を重ねドライアイスの代わりとなるHBセラミックスが開発された。原料は土壌と鉱石に含まれ成分で自然由来。消臭効果・浄化作用が高い上に、二酸化炭素の固体であるドライアイスの気化によるCO2はゼロになり、さらに火葬中に排出するCO2やダイオキシン類などを吸着。HBセラミックスを使った『保のゼロ』は完成した。

「既存のものに対して疑問を持ち、『もっといい物はできないのか』『もっと人のためになる物ができないのか」』を考えるのが私の物作りの原点です」と山下会長。その精神が『保のゼロ』を生み出した原動力だ。『LABO棺』もまた、同じ想いから生まれた。火葬場におけるダイオキシンの排出や棺に使われる釘類が遺体を傷つける問題を解決するために、山下会長が取組みを行なったのだ。

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地球に、仕事をする方々に、ご家族に、貢献できる商品を

当初、『保のゼロ』は葬儀会社にはなかなか受け入れてもらえず苦労したという山下会長。「数値的な分析資料をそろえたり、商工会議所や環境課に行ってCO2の削減に役に立つことなどをお話しするうちに、テストをしてもらうことができるようになりました。すると葬儀会社から『臭いに対しての問題の解決に加えて、遺体がかたくならないから化粧もしやすいし、旅衣装を着せ易くなりとても助かっています』という声をいただくことができました」。さらに、『保のゼロ』は常温保存が可能で使用期限がないため、都度行なわなけばならなかったドライアイスの運送という問題を解決することもできたのだ。

『保のゼロ』はCO2を削減するなど地球のため、仕事のやり易さなど葬儀会社や火葬場のため、そして何よりも故人の尊厳を守り多くの方々の“おだやかな別れ”に貢献する商品として30年以上に渡って多くの方々から支持されている。

災害備蓄用品としても利用されている『保のゼロ』

『保のゼロ』は当初の目的とは違う形でも利用されている。「温泉施設でレジオネラ菌の抑制に使われたり、湖の水を浄化するプロジェクトに使われたりもしています。ペットトイレの消臭や、また効果が持続するので神社の宝物庫に使われたりもしているんですよ」。

さらに現在、東京都(3区2市)の災害備蓄用品としても採用されている。「東日本大震災の時、現地は多くのご遺体やペットの死体が並び大変な状況でした。私たちは『お役に立てれば』とセラミックシートを約5万枚提供しました。シートをかぶせることにより、臭いを消すことができ、感染症の予防に貢献することもできました。今年起こった能登半島地震でもそうでしたが、災害が起きれば道路が寸断され物流が滞ることもあります。使用期限がなく保存できることと、東日本大震災の実績から『保のゼロ』を採用していただいています」。今後の採用について検討している自治体もあるとのことだ。

「父の言葉を大切に…」山下会長の純粋な想い

最後に『保のゼロ』の名前の由来について教えていただいた。「『ゼロ』には新たなスタートを切る、有害な物質をゼロにするという意味を込めています。『保』は私の父の名前です。素直であれ、謙虚であれ、そして夢を持て…父が教えてくれた大切なこと。経営に対しても大事なことがあります。それを忘れないようにするために『保』を冠し、その後、グループ名にも『TAMOTSU』と名付けたのです」。そう語る山下会長の瞳はいつも澄んでいる。

 


お話しくださったのは、
TAMOTSU Group 会長 山下健治さん
鹿児島県出身。半導体の製造をはじめ各種産業に欠かせないファインセラミックスに関する研究開発に従事後、独立。
1989年にご遺体保全と環境保全に配慮した商品『保のゼロ』を取扱う《株式会社TAMOTSU》を、2018年に金具類及び金釘無し棺《LABO棺》を取扱う《株式会社e・LABO》を設立。

【今月の格言】

謙虚さ無く、誠実さ無く、
誠意さ無き者に人生の成功なし・・・
成功はなかなか難しいけれど
先ず謙虚、誠実、誠意の日々を
心得れば人生も変わる

 

TAMOTSU Group
株式会社TAMOTSU

[所] 福岡市中央区大名2-9-29
[TEL] 092-406-2318
[HP] https://www.tamotsu.work/
[Instagram] @tamotsu_2022

《TAMOTSU Group》は2つの商品に特化してよりよい世界を目指しています。
『保のゼロ』


清らかな空気の中でお見送りを
非常に小さな無数の穴を持つHBセラミックスが化学物質を吸着し、棺に入れるだけの簡単な作業で故人様を守る。売上の一部は植林など地球の環境保全活動に貢献

『LABO棺』

天想
天翔

金具類および金釘無し棺
『LABO棺』天九(てんきゅう)シリーズは『天翔』『天想』その他数種類が用意されている。間伐材を使用することで森林環境の改善にも取組んでいる

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