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【今行きたい!こんな書店】アカデミックな出合いを求めて 糸島のアルゼンチンへ旅しよう『本屋アルゼンチン』

 

JR筑肥線の大入駅を出てすぐの山に続く小道を上っていくと、青々とした芝生が輝く空間に何やら謎めいた建物が見えてくる。’21年に店主である大谷直紀さんが自社の敷地の一角にオープンした書店の名は、『本屋アルゼンチン』! 一度聞いたら忘れないインパクトのある店名の由来はいくつかあるとのことだが、そのひとつに”本を通じて世界の裏側まで連れていく“という思いがあるのだとか。社員のみなさんと地域に住む大工兼顧問の”おいちゃん“が基礎工事から作った店には、人類学をメインとしたアカデミックな書籍が並ぶ。

 

一部のプロの研究者のためではなく、探究心を持ったアマチュアに向けた本が揃う店内には、新刊の他に古書が並ぶスペースも。本屋アルゼンチンに足を運べば、人類学初心者の心にもフィットする素敵な1冊にきっと出合えるはず

 

30代に入り社会人大学院生として学ぶなかで、いかに自分がわかりやすい世界でだけ生きていたのかを痛感したという大谷さん。「これからの社会はより複雑性が高くなっていくからこそ、わからないことに出合う経験が大事だと思っています。自分のわからないことに出合い自分を許すことで、他者に対しても寛容でいられる。そのわからなさとの遭遇を用意するのが本屋の役割だと考えて、難しすぎないちょうどいいバランスを意識した選書をしています」と語る。店頭には大学院時代の恩師、環境心理学者のみーさんが店員として立っていたり、書籍を軸に学者や教育者などを招いたイベントを開催したりと、どこか遠い存在に感じる学問の世界を身近に体験することができる。店の目の前に広がる糸島の山々にアンデス山脈を重ねながら、本屋アルゼンチンでアカデミックな風を感じてみて。

 

合同会社こっからのオフィスの1階は、誰でも1万円払えば一生使えるフリースペースになっていて、地域の人々の趣味や憩いの場に。読書会やワークショップなどのイベントもここで開催されている。大学教授の研究室にあった貴重な書籍を活用した取り組みも計画中なのだとか

 

 

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掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。

本屋アルゼンチン

【所】糸島市二丈福井3119-4
【☎】080-4694-4631
【営】12:00~16:00
【休】月~金曜【P】あり
カード/不可、PayPay可
【Instagram】books_argentina

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