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【インタビュー】Fuku Spo – アビスパ福岡 / 宮大樹

DF 宮大樹(Miya Daiki・背番号5)

課題を修正して、チームがどんどん熟成している

昨季に続き開幕戦のスターティングメンバーに名を連ね、

その後もレギュラーとして活躍した。だが、彼をケガが襲った。

5月に復帰を果たすも、6月に再び負傷。そして、8月の天皇杯

準々決勝・湘南戦で復活を果たした。 試合だけでなく、

副キャプテンとして陰からもチームを支える彼は、

史上最強と称される今のチームをどう思っているのか?

 


 

監督を筆頭に選手たちが、やるべきことを理解している

9月までの段階でアビスパは天皇杯とルヴァン杯でベスト4に進出し、J1リーグ戦でも8位につける。

クラブ史上最強との呼び声も高い今のチームを宮はどう感じているのか?

「チームとして非常に苦しい時期もありましたけど、そこでバラバラになることなく、目指している目標にチーム全員で向かって取り組んできました。

やるべきことをしっかりとやっているから今の順位だと思いますし、こういう力は持っていると感じていました。

ただ、シーズン前はそこまで大きな自信は持っていなかったと思います。

試合を重ねながら、一つひとつの課題を修正して、今はチームがどんどん熟成している段階です。

監督を筆頭に選手たちがやるべきことを理解しているのが今の強さの一因だと思います。

個人としては、シーズン当初こそ試合に出ていましたが、ケガが重なってすごくチームに迷惑をかけました。

コンディションが戻りつつあるので、もっともっとチームに貢献したいと思いますし、

『宮が戻ってきて勝てるようになった。もっと良くなった』と言われる存在になりたいですね」。

今季の福岡は4バックと3バックのフォーメーションを併用して戦ってきた。

CBの宮は、システムによってプレーを使い分けなければならない。

「3バックでは攻撃参加が増えます。

攻撃が停滞しないよう、攻撃参加することがあります。

守備では、僕やグローリなど左右のCBが前で相手の攻撃を潰すことや、ウイングバックの背後のスペースをケアすることを意識しています。

4バックの時は守備での横スライドを意識しながら、攻撃は前の選手たちに任せることが多いという感じでその切り替えが難しいですね。

4バックの時の方が2枚のCBでどう守るか求められますね。

3バックと4バックでは動きが違うので、それを意識して観ると面白いと思います」。

天皇杯準々決勝で湘南を破った後、宮は自身のSNSで「天皇杯、優勝しましょう」と綴った。その思いとは?

「僕自身、キャリアの中で決勝の舞台に立ったことがありません。

神戸から水戸に移籍した年の第93回天皇杯で神戸が優勝しました。

それを国立のピッチから間近で観て、『こういう舞台に立って優勝するのは素晴らしい』と肌で感じました。

そのピッチに立てるチャンスがあるのはすごく幸せなことなので、まずはしっかりと準決勝で勝って、サポーターのみなさんを国立に連れて行き、エンブレムに星を付けられるようにしたいと思います。

Jリーグの歴史の中で、『アビスパはタイトルを取れない』と思われていると思います。

それを覆したいですし、タイトルを取ればクラブの格も変わると思うので優勝したいですね。

そのためにも、目の前の試合で自分たちのやれることをやっていくだけです」

この号が出る時、天皇杯とルヴァン杯の準決勝は終っている。

アビスパは決勝へと駒を進め、念願の初タイトルに王手をかけているのか?

 

選手会長は、想像の倍以上大変です

 

人しての信頼も厚い、宮は3年連続で副キャプテンに選ばれ、今季からは選手会長も務める。

副キャプテンとしては「大したことはしていませんよ」と話すが、初めての選手会長の仕事は思った以上に大変だという。

「クラブと選手の間に入って意見をまとめるなど、想像以上にやることが多いですね。

選手会からの通達事項が週に2~3通届くこともあり、それを選手に伝えたり、練習前後に体重を測り忘れた選手の罰金を管理したり。

想像の倍以上に大変で、リキ(杉山裕 現スカウト)さんは大変だったんだなと感じました。

今、シーズンを秋春制に移行しようかという話も出ていますが、それについて総会で意見を話すなどいろいろやっています。

今までなかったイベントが多いんですが、そこで繋がる人たちも出てきました。

いろんな意見を聞くことで僕の視野も広がっていると思います。」

今季もいよいよ大詰め。今後の目標についても聞いた。

「チームの目標は8位以上ですが、それでは選手もサポーターのみなさんも満足できない。

ACL(出場権獲得)を目指してやりたいですね。

個人的にはCBですけど点を取ってチームに貢献したい。

セットプレーではいつも狙っていますが……。

実は、ミドルシュートで点を決めたいんです。

3バックだと攻撃参加するので、シュートチャンスも増えるので狙っています。

それとクロスからアシストなど目に見える数字にもこだわってプレーしたいです。

もちろん、CBとして相手を無失点に抑えることも」。

ピッチ内外で活躍する宮のプレーに今後も注目してほしい。

 

〈PROFILE〉

宮大樹

ディフェンダー 背番号5

生年月日 1996年4月1日

身長  186cm 体重 82kg

出身地 大阪府

大学時代は関西大学1部リーグで年間最優秀選手に選出された。 2018年、神戸に加入。 翌年夏、 水戸に移籍。 ここで長谷場茂利監督と出会う。2020年の鳥栖を経て、2021年にアビスパへ。 その後は貴重な左利きのCBとしてチームに欠かせない存在となる。 愛称の「かく」は以前の髪型が角刈りのようで、チームメイトの田邊草民が命名

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