トップに
戻る

【糸島の魅力】人と音楽を愛する歯科医『いとの森の歯科室』

 

いろんなアーティストのツアー情報をチェックしていると、全国各地のライヴハウスなどと一緒に時折目にする「福岡・いとの森の歯科室」という文字。歯医者でライヴ…?SNSを見てみると、「私の仕事は歯科の職人であり、心理カウンセラー」、「最も大切にしているのは感性」と、院長が自身をさらけ出しながら人間味のあるメッセージを投稿している。このスポットにも、院長にも興味が湧いたぞ!

 

着席で65名、屋外も合わせれば100人収容のコンサートホールは、美しく弧を描くウッドデッキが印象的で、ただ座っているだけでも心地良い

 

緑豊かな島でも、トトロが出そうな、若干不安になるぐらいの山中へ車を走らせる。待っていたのは柔和な笑顔の原田愛院長と、1180㎡の広大な敷地に診察台が3席のみという『いとの森の歯科室』。吹き抜けに〈スタインウェイ&サンズ〉のグランドピアノが鎮座しており、たしかにここならライヴができる!と納得だ。「歯医者は来たくて来る場所じゃないですよね。だからこそゆとりや余白が大事だと思うんです」と話す原田さんは、音楽をこよなく愛し、幼少の頃からピアノに慣れ親しんできた。開業するにあたり元々は別荘だった糸島の建物をリノベーションし、自然と調和する”コンサートホール×歯科医院”を実現。コミュニケーションや人との繋がりを重視する原田さんは「糸島の魅力は感性豊かな人ばかりで、自然を尊重し、畏敬の念も忘れていない。 患者さんと接しているうちに、いつのまにか院内で糸島野菜や卵の委託販売コーナーも始まっていました(笑)。お土産を渡してくださる方もいらっしゃいますし、今日もこの後スイカを患者さんの家に持っていくんですよ」と、従来の歯科医とは考え方や方向性が異なる様子。「患者さんの個性をそのまま受け止める」がモットーの原田さんの元には、数時間かけて県外から訪れる人も多いとか。「この前は自転車で日本一周している男の子が来て、豪雨だったこともあり『泊まっていけば?』と話していたら、天候が回復するまで結局5日間宿泊してましたね」と、原田さんはあっけらかんと笑う。

 

 

優河や王舟、浜端ヨウヘイ、東京事変の伊澤一葉など、’16年の開業以来、さまざまなアーティストが『いとの森の歯科室』でライヴを開催している。「あるアーティストさんがツアー千秋楽の前日に突然来られた時は本当に驚きました。急遽ミニライヴを開催してくれたんですよ」と、この場所に魅了されるアーティストは多い。「ある患者様の女の子が『ドラム叩いてみたい』と言うので、コロナの給付金で電子ドラム買っちゃいましたよ」と、診療所の向かいにある院内カフェにはドラムまである。それから子どもが集まる公民館的存在となり、子どもたちによるバンドも結成されたという。そんなどこまでも懐の深い原田さんに会いに、また『いとの森の歯科室』に行きたくなる。歯医者に行きたいって、初めての感情かも。

 

ある診療室の大きな窓の外には、目にも心にも優しい野性味ある竹林が広がる

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。

いとの森の歯科室

【所】糸島市志摩久家1193-1
【☎】092-332-2555
【営】9:00~17:00
【休】土曜、日祝日
【P】あり
【インスタグラム】@itonomori

【掲載雑誌】シティ情報Fukuoka 8月号

> シティ情報Fukuoka 8月号をネットで買う <<

【最新号発売中!】シティ情報Fukuoka 10月号

> シティ情報Fukuoka 10月号をネットで買う <<

法人様・自治体様向け情報サイトはこちら