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【ローカル企業とSDGs】美しい家づくりを通してイノベーションの創出や林業振興に貢献したい。『なかやしき株式会社ザハウス』

環境先進国・ドイツを参考に
サスティナブルな家づくり

明治9(1876)年創業の『なかやしき』は材木屋からはじまり、その後、住宅資材の卸売と業務を拡大。住宅に関する幅広い資材の販売を通して、エンドユーザー、工務店、メーカーをつなぐ企業として成長を続けている。そして、2017年に「THE HAUS(ザハウス)」の名前で住宅ブランドを立ち上げる。立ち上げに際し、社長の中屋敷 知則さんは世界有数の環境先進国・ドイツを視察。

【なかやしき株式会社 代表取締役社長・中屋敷 知則】
明治9年創業の材木屋を発祥とし、北九州・行橋・中津・大分エリアで木材、住宅資材の卸売業を展開する老舗企業の5代目で、二級建築士。2009年に32歳で代表取締役社長に就任。「無垢の木の魅力をもっと多くの人に伝えたい」との思いから住宅建築業をスタートし、2017年にTHE HAUS(ザハウス)というブランドを立ち上げた

「特に先進的な取り組みで知られるフライブルク市を訪ね、サスティナブルな家づくりを目の当たりにしました。日本では電気の力でエアコンを動かして家を冷やしたり暖めたりする『アクティブデザイン』が主流なのに対して、あちらでは家の中に空気の流れをつくり、エネルギーを使わずに快適さを生み出す『パッシブデザイン』の発想で建てているんです。太陽光エネルギーを回収して発電するのもエコかもしれませんが、特別な機器を使わずとも、床は無垢材素材で窓は断熱性能の高い樹脂サッシを使うなど、そもそもの設計と素材を工夫するという考え方に理想の家づくりの方向性を見出すことができました」。

低迷する林業振興や
新しい「制震住宅」にも挑戦

先代から継承する無垢材に精通した「無垢マイスター」としての知識と知恵。卸売業で培った住宅資材の性能・品質・コストに対する目利き力。さらに、新進気鋭の建築家による設計で美しくて暮らしやすいデザインも追及。素材、性能、デザインの三位一体で持続可能な住空間を実現できるのが「ザハウス」の特徴。

社員の半数は女性。働きがいと経済成長を両立させるため、誰もが働きやすい環境を整え、労働生産性の向上や、社員教育の充実にも力を注いでいる

美しい木造建築物には無垢素材や林業にスポットを当てる意義もあると語る中屋敷さん。「日本の山には期はたくさんありますが、整備や加工に携わる人材の減少により伐採と植林のサイクルが崩れかけています。デザインによって木の需要を高め、林業への興味を喚起することも、持続可能な社会への貢献になると考えています」。

ザハウスでは九州産の杉とヒノキ(主に宮崎・大分・鹿児島県材)を使用。無駄な伐採を行わず、森を守り、地産地消の住まいづくりに取り組む

さらに、災害に強い家づくりにも関心を寄せており、現在、大学と共同で大地震や繰り返す揺れにも強い「制震住宅」を開発中。「自社で施工する物件に全棟採用するのはもちろんのこと、全国に広がる住宅資材の販売チャネルを活かして、低コストで倒壊しない木造住宅を建てる技術を広めていくつもりです」。

なかやしき株式会社ザハウス


住所:築上郡吉富町小犬丸121-1
TEL:0979-24-5177
https://thehaus.jp

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