トップに
戻る

【Renovation Professional File03】SDGsモデル都市の北九州で住まいの柔軟な循環をつくるデザイン集団「OLDGEAR®」

OLDGEAR®/有限会社ひまわり
広報・杉 佳亮さん

有限会社ひまわりのリノベブランドOLDGEAR(オルドギア)のチーフデザイナー兼プロデューサー。売買専門の鑑識眼で資産性の高い住宅を見極め、大学などと協働しながら「買取再販」に取り組む。2019北九州SDGsアワードでSDGs賞受賞。

 

 

|リノベという柔軟性が空き家対策解決の鍵に

中古物件を購入し、リノベーションして販売する「買取再販」に使命感を燃やし、北九州を中心に活動するオルドギア・杉さん。「僕らは他社さんが積極的に取り扱わない団地の4~5階を積極的にリノベ・販売しています。そういった不動産が車の価格より安くなっているのを見るのはつらいんですよね。環境は凄く良くて、隣棟間隔もきちんと取られていて、緑化もしていて駐車場もついている。モノレールの駅も近い。関東圏の大都市の人から見ると羨むような立地です。管理費修繕費も、エレベーターが無い分、リーズナブル。住宅整備公団分譲なので管理状態も良いです。

 

大多数のお客様はライフスタイルに合わせて住み替えるというよりは、一生に一回の買い物と思ってらっしゃるけれど、実際計算してみると、月々のローンが賃料より下がった人もたくさんいますし、支払い的にもエコだったりします。支払い面だけでなく世界に1つの空間で何より豊かに過ごせますし、子どもの成長のために、趣味のために、ライフステージに合わせて住み替えた方もいます。リノベの付加価値は住み替え時にプラスαで見てもらえることも多く、リノベーションが北九州市内で増加する空き家対策の一助となれば幸いです」。

 

 

産学連携プロジェクトより完成した「あなぐら・ハウス」

九州産業大学との連携で、施工したマンションリノベ。「中部屋」という閉鎖感ある空間を、「あなぐら」に着想を得て落ち着く空間として蘇らせた

 

森の中の隠れ家をコンセプトにしたマンションリノベ

木漏れ日を行き来するようなホッとする色味とデザイン。「nostalgia=懐かしさ」を感じる材を壁面に用いたり、「repetition=連続性」を感じる間接照明を設置し視覚的な道を作り家族や友人を招きいれてくれる照明プランを導入

 

 

|マイナスをプラスに デザインで団地再生

「絶賛子育て中の人は、寝た子を抱いて、階段を5階まで上がるなんて無理。だから、小学校高学年のお子様がいる世帯や、DINKs’趣味に生きる人などをターゲットにして立ち上げた新ブランドが『まちなかロッヂ』です。これは『週末に山登りしているので、階段は筋トレ。むしろ、階段を上りたい』と言うお客さまにヒントをいただきました。絶対数は少ないですが、そういうことを楽しみの一つとしている方をターゲットに、Mont bellアイテムを入れてアウトドアをテーマにしたリノベ作品を発表します。

 

10年くらい住んで住み替えても良いよう、僕らの買取再販には販売価格に応じて7割~8割の買取保証が付けられます。好循環な物件が出てきた方が自分たちにもプラスなんじゃないかと。市内には住環境の良い団地がたくさんあるので今後も積極的にリノベしていきます。関東圏の方と移住の話をするときに、本当に不動産価格ですか?と驚かれるくらいですが、移住してもらえると、人口減少問題も解決できます。北九州市はSDGsのモデル都市にも選ばれていますし、2030年のゴールまでに、リノベーションが当たり前の時代になっていてほしいですね」。

OLDGEAR®/有限会社ひまわり

[所] 福岡県北九州市小倉北区三郎丸3-14-22

[☏] 093-922-6438

[HP] https://old-gear.com/

法人様・自治体様向け情報サイトはこちら