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上毛町長 坪根秀介インタビュー

本誌編集長が最近気になる市町村長に本音でインタビューをしていく連載の第8 弾。
今回は市長ではなく、連載初となる町長への取材が実現。

その記念すべき初登場を飾っていただくのは、昨年春に本誌特別付録となった上毛町ガイドブック『こうげの師』でもお馴
染みの「上毛町(こうげまち)」の坪根町長。
ということで、年の瀬が迫り、凛とした空気が清々しい上毛町におじゃましてきました。

福岡県の東端にある上毛町は、まちの中心部には田園風景が広がり、その後方には山間部が続く、のどかな空気と時間が流れる自然豊かなまち。その一方で、国道や県道の主要道路が多く、川をひとつ隔てた隣町には昔から関係が深い都市・大分県中津市があり、日々の買い物はもちろん進学や文化面においても利便性が高い都市生活を楽しむことができるまちなのだ。

さらに近年では東九州自動車道の開通をはじめ、上毛パーキングエリア・スマートインターチェンジの完成など、福岡・北九州ならびに大分・別府といった九州の主要都市へのアクセスが格段に良くなったこともあり、移住先や経済拠点としても注目が高まる、大きな可能性を秘めたまちなのである。

上毛町のスローガンは「九州一輝く町」。その言葉通り、まちを歩けば、人口約7 7 0 0 人ながら、個性豊かな輝きを放つ文化活動や特技を持つ町民がたくさんいたり、独自の発想と手法で展開している施策や全国的にも珍しい取り組みが盛りだくさん。

今回はそんな上毛町ブランドを北九州市 福岡市 久留米市 飯塚市2 期に渡って築きあげ、その魅力を発信してきた立役者のひとり上毛町長・坪根秀介さんのもとを訪ね、上毛ブランドの源流を知るべく、直撃取材をしてきました。
取材場所は、図書館、トレーニング施設、浴場まで揃った上毛町の元気な暮らしのシンボルとも呼ぶべき保健福祉総合センター『げんきの杜』。

町長と共にまちづくりに励む社会福祉協議会の会長と事務局長も交え、上毛の未来について、たっぷりと語っていただきました!

インタビュアー:本誌特別付録にもなったガイドブック『こうげの師』でも町長自らランチライムに麺を啜る姿でご登場いただき語っていただきましたが、あらためて上毛町の魅了をお聞かせください。

特産品や観光名所は数々あれど、上毛の魅力はなんといっても個性豊かな「人」にあります。このガイドブックにも、神楽や祭りをはじめ、自然や食文化、全国大会常連校のバレーボール部など、各分野で活躍している個性溢れる上毛町民がたくさん登場しています。

私が麺を啜っている最終ページの写真はお恥ずかしいかぎりなんですが(笑)。そういった意味で本当に上毛らしいガイドブックが完成しました。そうそう、この表紙のタイトル文字は上毛町の高校生が書道の全国大会で日本一に輝いたということで急遽書いてもらって、あらかじめ準備していたものと差し替えたんでしたよね。関わっていただいたみなさんに感謝しています。ぜひ多くの人にご覧いただき上毛を訪れていただき、上毛町民の輝きに触れてみてほしいです。

インタビュアー:インタビュアー:町政のスローガンのひとつ『九州一輝く町』に込められた想いをお聞かせください。

上毛町のキャッチフレーズである「九州一輝く町」というのは、ただ意気込みを表した言葉ではなくて、あらゆる分野で九州トップクラスの高いを目標を掲げ、日々それに近付くための努力を惜しまないという決意の表れなんです。そのためにまずは職員がお手本となって学び、努力して、結果を出すこと、未来を見据えた分かりやすいモデルをつくっていくことが大切だとこれまでもずっと言ってきました。過去2年の累計で約50億円もの金額が集まったふるさと納税推進の成功はそんな取り組
みのわかりやすい成果のひとつかもしれません。隣町には中津市という大きな都市があって便利な生活も送れて、地元に帰れば昔と変わらぬ風光明媚な環境がある。そんな上毛町は昔から豊かで穏やかな土地の気質を持つ本当に素敵なまち
なんです。そんな古き良き上毛町が、これからもっと輝いていくためには、高い目標を持って、財源、資源、人間という「3つのGEN」を効果的に活用して、未来をつくっていかなければならないのです。

インタビュアー:そんな未来に向けた高い目標のひとつ「人口ビジョン1万人」はどのように取り組んでいますか。

人が輝けば、まちが輝き。まちが輝けば、そこに人が集まってくる。そこに交流が生まれれば、その魅力は何倍にも膨らんでいく。すべては町民一人ひとりがその輝きを磨くことが一番大切なんです。
そのためには世界にも通用する超一流のものを観て、触れて、学びながら進んでいくことが重要であり、そのための場所や機会を提供するのが私たちの役割だと考えています。
例えば日豊線沿線には全国に誇れる超一流の食材がたくさんあります。そこに超一流の料理人が魔法をかければ、世界に通用する料理が生まれる。さらに、一流の建築家が手がけたロケーションでその料理を味わえば、上毛にしかない世界にひとつだけの感動体験を生むことができる。そういう手法で取り組んでいるのが、ただいま進行中の大池公園周辺の開発なんです。
ここで大事になるのが、超一流の職人にただ監修してもらうだけではなく実際に足を運んで通ってもらい、世界に羽ばたける能力を持った人材を上毛に招き入れることなんです。その未来を担う若い人材たちに上毛で暮らしてもらいながらものづくりをしてもらうことで、そこに町民との交流が生まれ、その息吹に触れ刺激をもらうことで、町民が成長しながら上毛の新たな資源が生んでいく。その連鎖こそが上毛町の未来をつくり、近い将来、人口1万人という目標を実現すると信じています。

インタビュアー:新年度、特に力を入れていく取り組みはございますか。
二つのエリアを集中して磨き上げていくブランディングを予定しています。ひとつはさきほどお話しした大池公園がある東九州自動車道上毛PA・SIC周辺を交流・物流の拠点エリアにすること。もうひとつは役場周辺から「げんきの杜」付近を定住・福祉エリアにすることです。人生百年時代に向けてフレイル予防(健康寿命の延伸)に力を入れるのはもちろん、社会福祉協議会と協力して「げんきの杜」を子育て支援、生涯教育、高齢者福祉などをワンストップで行なう「福祉の里」にしていきます。

インタビュアー:未来を育む子育て世代に向けてた取り組みはどうでしょうか。
「子育て世代に一番やさしい町」という目標に向かって、保育園待機児童ゼロ、保育料の軽減化、放課後児童クラブ創設など、ソフト面でのさまざまな取り組みは実施済みですが、地域で子育てする環境を育むことが一番大事です。そこで最も重要なのが児童教育であり、将来を見据えたサポートが必要なんです。冒頭の町民の個性を磨くのと同じで、小さな頃から超一流の仕事や海外の文化に触れ、世界に通用する大人になってもらうために、上毛町では国際交流を積極的に取り組んでいます。上毛の未来にご期待ください!

九州の中でも未来への可能性を最も秘めていると言われる、「東九州サンライン」。近い将来、上毛まちはその拠点となり、世界で活躍する人材がたくさん羽ばたいていくに違いない。その日が待ち遠しい。

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