数寄屋建築の趣きある空間で「かつてないチョコレート体験」を。

2022年01月10日 公開

江戸時代の名残から、細い道路が縦横に走る大名の真ん中にあるコンクリートのスタイリッシュな建物。福岡と東京と二拠点で活躍する二俣公一さんの「CASE REAL」が手掛けた2階建てのテナントビルだ。

新旧の店が並び賑わいを見せる街に現れるシンプルなそのビルはシャープな印象でひと際目立つ。その1階に入る和の趣きの店が『ＸＸＯＣＯＡ』だ。京都にある日本建築の職人集団「三角（みすみ）屋」が手掛け、老舗和菓子屋のように見えてチョコレート専門店というギャップが粋。

坪庭を配したショップは、片流れ天井の数寄屋造りになっていて、木のやわらかさが感じられる。ここに並ぶチョコレートスウィーツは、2層のショコラが美しい『ショコアテリーヌ』や、満月のようなフォルムが愛らしい『ルナサンドクッキー』など、一目で心を掴まれてしまうスウィーツばかり。

奥には、茶室をイメージし、日本古来の「饗膳」でもてなしてくれるカフェスペースがある。厨房を囲むカウンター席で、アーティスティックなデザートを自分の為に作ってもらえる「アシェットデセール」が楽しめる。茶釜を備え、唐津焼の器で提供するなど、本当にお茶のお点前をいただくよう。静かな空間で大人のデザートを楽しめば、満足感とともに心が整う貴重な空間だ。