『Withcoffee』（福津市中央）「give and give」何かを与え続ける場所でありたい。

2021年12月16日 公開

「僕らはただ、普通のコーヒーを提供しているだけなんです」と、オーナーの濵田さん。衝撃だった。しかし、その言葉には続きがあった。「僕たちが納得したコーヒーを提供するけど、美味しいと思うかはお客さん次第。だから、自分から美味しいコーヒーとは絶対に言わない」。なるほど…。コーヒーと真摯に向き合うからこそ出てくる、素敵な言葉だ。

ところで、某大手コーヒーチェーンでは従業員を“パートナー”と呼ぶのは有名な話だが、ここでは“giver”。聞きなれない単語。それもそのはず、濵田さんが独自に生みだした言葉なのだから。目指すのは「give and take」ではなく、「give and give」の世界。見返りを求めず何かを与え続ける人という意味が込められている。

そんな濵田さん、元々は警察官で白バイ隊員だったそう。’17年にコーヒーに目覚め、翌年には『Withcoffee』をオープンするという、行動力も白バイ並みにハイスピード。ゆくゆくは、社会問題にも携わっていきたいのだとか。1杯のコーヒーができるまでのストーリーを、一人でも多くの人に伝えるため、今日も“何か”とコーヒーを与え続ける。