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【古民家再生モデル住宅 和の家『吉木』】火で暖を取り、癒される。古民家で楽しむ暮らし。

薪ストーブや囲炉裏で暮らしに「火」を取り入れる

冬に備えて障子を貼り替え、暖を取る火鉢を用意した暮らしは遠い過去。“冬支度”という言葉は死語かもしれない。生活が便利になっていく一方で、四季の移り変わりも自然の厳しさも見失ってはいないだろうか?
[ハウスランド社]の古民家再生モデル住宅 和の家『吉木』。築90年の昭和初期の民家を全面的にリノベーションしたこの建物では、古民家ならではの冬の楽しみを体感できる。
80坪ほどもある大空間を暖めるために設置された薪ストーブは、バーモント・キャスティング社『デファイアント』。遠赤外線効果で身体の芯から暖まる上、エアコン暖房のように乾燥もしない。「何よりも、炎を見ると癒されますよね。天板の上ではお湯を沸かしたり煮物をしたり、熾火状態で薪用プレートを使えばピザを焼くこともできます」。火のある暮らしを楽しむなら、“囲炉裏”という選択肢もあり。「ここにあるのは桜の無垢板でこしらえた本格囲炉裏ですが、足が悪い人でも座りやすいように、当社ではテーブルタイプの置き囲炉裏もつくることができます」。

薪ストーブのサイズやデザインに注目しがちだが、施工のポイントは煙突。二重煙突にすることで煤がたまりにくくなり、メンテナンスの手間やコストが省けるのだ


スペイン漆喰の外壁はカビや苔に強いアルカリ性で、メンテナンスコストを抑えることができる。「壁についた汚れも、いつの間にか消えた、とお客様から聞きました」

ハウスランド社の床材のオススメ標準仕様は厚さ30ミリの九州産の杉材。浮造り加工が施された無垢材は肌触りがやわらかく温もりが感じられる

建具はすべて職人による手作り。組子が縦に連続する縦繁障子は古風に、格子の幅を広くすると和モダンな印象に。つくりたいイメージによって使い分ける

 

 

現代の施工技術を融合させて100年後も生きる家をつくる

昔ながらの和の暮らしをイメージさせ、視覚的にも温もりを感じさせられるだけでなく、冬の暮らしにふさわしい特性も兼ね備えている。「無垢の木は日差しや温風で温まるんです。しかも、木の細胞に熱をため込むため、一度温まるとすぐには冷めません。ですから、当社では床の標準仕様を厚さ30ミリの九州産の杉の無垢材にしています。自然素材は調湿効果にも優れ、冬の極度な乾燥を防いでくれます」。その特性を活かすためこだわっているのが断熱。高性能の健康断熱材が標準仕様で、屋根には赤外線を反射するアルミ遮熱シートも併用するという念の入れようだ。窓はアルミと樹脂のハイブリッドのペアガラスが標準。外気の影響を受けにくい家は、おのずと冷暖房効率も高まる。これぞ昔ながらの暮らしのエッセンスと現代の施工技術を融合してつくる現代古民家の真骨頂。

 

 
南向きの庭を望む松の無垢材の広縁は、築90年の古民家の名残。窓をペアガラスに交換したので、冬の広縁はサンルームのようにポカポカ

 
一間半の床の間のある10帖の和室は、落ち着いた雰囲気。古風なデザインの建具は空間に合わせて職人が一つずつ手間暇かけてつくり上げたもの

 
2階では目の前に横たわる梁の存在感に圧倒される。寝室はアジアンテイストに。和紙を通して入る日差しはやわらかで心地よく、気持ちが安らぐ

 
季節を感じさせるあしらいや、照明器具の選び方など、和の暮らしを演出するアイデアも参考になる

 
玄関は2階までの大きな吹き抜けになっていて、ダイナミックな小屋組を目の当たりにできる。曲がりくねった松の木で組んだ梁に当時の職人たちの技術の高さが偲ばれる

Company Profile

株式会社 ハウスランド社

[所]筑紫野市大字吉木344-1

[☏]092-922-8771

[HP]https://www.h-land.jp/

※この記事は「家づくりの本ふくおか・さがNo.50」より抜粋して記載しております

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