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コラム

トークセッション「食べる野菜×食べない野菜」レポ!

2017年02月18日│コラム│writer:Fukuokaナビ編集部

以前Fukuokaナビのイベントページでも紹介した、オーガニック野菜を販売する「坂ノ途中」代表・小野邦彦さんと「IKEUCHI ORGANIC」代表・池内計司さんによるトークセッション「食べる野菜×食べない野菜」が2017年1月、博多リバレイン1階のIKEUCHI ORGANIC福岡ストアにて開催され、イスに座り切れないほど多くの人が集まりました。

このトークイベントが行われるきっかけというのが、京都市が認定する「これからの1000年を紡ぐ企業」にこの2つの会社が一緒に選出されたこと。これをご縁に、二社がコラボしてオーガニックコットンのタオルと旬の野菜の「食べる野菜×食べない野菜セット」と オーガニックコットンのタオルでつくられたぬいぐるみとオーガニックのシアバターの「ベビーセット」を作ることになったのです。
 ※商品および購入方法などの詳細は「坂ノ途中webショップ」を参照。

↑左から『坂ノ途中』の小野代表、IKEUCHI ORGANICの池内代表

 
社会的課題をビジネスで解決し、持続可能な未来を育む企業として認定された2 つの会社。
片や「土地が畑として利用できなくなる農業ではなく、100年先も持続可能な、未来に続く農業を広げていきたい」と、未来を見据えて環境負荷の少ない農業を目指す小野代表。

片やタオルなのに食品安全基準のISO22000をクリアし、「今は赤ちゃんが舐めても大丈夫なタオルだけど、ゆくゆくは食べても大丈夫にしたい」と、未来の目標に目を輝かせる池内代表。

「食べる野菜と食べない野菜」というワケだ。

↑トークセッションの前に『坂ノ途中』さんが扱う無農薬野菜の試食。

小松菜とニンジン。そのまま。何もつけずに。
エグみなんて皆無。あらま、美味しい!
  

IKEUCHI ORGANICのタオルはオーガニックコットン100%だが、厳密に言うとミシン糸だけオーガニック化できていなかった。
それがコットンヌーボー2016から、ミシン糸まで100%ピュアオーガニックコットンに。
工場も、食品安全基準のISO22000をクリアした唯一の織物工場だ。
工場のクリーンさでは、ハサップもクリアするほどの清潔さを保つというから、スゴイ。

それほど綿の安全性を重視した作りをしているのだが、ここでふと疑問が頭に浮かぶ。
ん?安全な綿花?綿花って安全じゃないの…?

実は綿花は枯葉剤を撒いて機械で刈り取るのが主流。
綿花を虫が食べたら虫は死ぬそうだ。
タオルやシーツなど、一般的な綿製品は、そんな綿花で織ったものを毎日使っていることになる。

まあ、食べ物ではないからあまり神経質になることもないのだけれど、実際IKEUCHI ORGANICの製品を使ってみると、洗濯しても風合いが変わらなかったり、バスタオルをマクラカバー代わりに使用すると熟睡できたりと、違いは確かにあるから、体は正直なんだな、と思う。
体の声にきちんと耳を傾けたら、おのずと大切にすべきことがわかってくるのだろう。だからこれだけファンが多いということに繋がるのだろうな、と。

↑それぞれが質問したり、会場からも質問を受けたりとなごやかな雰囲気

坂ノ途中は、新規就農者や若手農家が、農薬や化学肥料に頼らず育てた野菜を、インターネット通販や直営店舗、飲食店への卸などで販売している。土の力でじっくり育てられた旬の野菜はそれだけでおいしい、と小野代表は語る。

↑『坂ノ途中』の野菜

イベント会場でも坂ノ途中が販売する野菜が並べられていたのだが、「夏野菜の トマトがここにあることに違和感を覚えるのですが…」と質問する人もいた。

「それはとてもいい質問です!」と小野代表が説明してくれた。

「夏野菜といえば、たとえば、アフリカ北東部を原産とするオクラは干ばつや夏の酷暑にも強いけれど、南米のアンデス山脈を原産とするトマトは、紫外線には強いけれど、実は日本のような高温多湿には弱いんです。そのため、最近では多くのトマト農家さんが冬季にハウス栽培をしていますが、ハウスを加温する為に すごくエネルギーを使います。 わかりやすく言えば、仮にトマト100kcal作るのに、1000kcalも熱エネルギーを消費するくらい。基本、そういった環境負荷の高いトマトは坂ノ途中では扱わないのですが、1社だけ、取り扱っている生産者さんがいます。
その方は、以前は研究職をしていた方で、退職してから、熱効率が格段に良くて、燃料を大量に使わなくていいハウスを独自に設計されました。使っている燃料は、京都の里山が荒れていくのを防ぐために伐採した竹から作られたチップで、京都のNPO法人が考案されたものです。こうした環境負荷を下げる取り組みをされているので、その農家さんのトマトだけは扱っているんですよ。。」

なるほど!と一同納得、大きくうなずくばかり。
 
池内代表も『坂ノ途中』の野菜を定期購入しているそうですが、「68年生きてきて、知らない野菜が来るんですよ(笑)」。
 
大根だけでもいろんな種類があり、「料理をあまりしない人にはちょっと大変ですが、その時届いた野菜でメニューを組み立ててくれる料理人さんも増えてきました」と小野代表。

唐辛子は日焼けして黒ずんだものは一般的に商品価値がなくなってしまうので流通しないけれど、実はアントシアニンが豊富で栄養価においては遜色はない。じっくり太陽を浴びて育っているから、味も乗っている。

秋の夏野菜は顔つきが違ってくるので、野菜の変化で季節を感じられると思ってもらえたら、と、季節の移ろいを感じられる、と思ってもらえたら、という言葉に、つい形も色もきれいな野菜を求めてしまう自分の心を戒めた。野菜は工業製品じゃないんだから、そこは重要じゃないのに、ね。

虫や草、菌を農薬で殺してしまうと、パンデミック(爆発的な感染)が起こりやすい土地になってしまうそう。虫とか菌とか、共存するものへの寛容さを失うと、地球の未来も失っていくことなのだと学べたセッションでした。

で、帰りにお野菜を購入させていただきました!

↑フェアトレードにも力を入れて、グローバルな活動をしている『坂ノ途中』さんの商品

「坂ノ途中」公式ホームページ
「IKEUCHI ORGANIC」公式ホームページ

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