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Fuku Spo – ラグビー/五郎丸 歩(ヤマハ発動機ジュビロ)

ヤマハ発動機ジュビロ/五郎丸 歩

ラグビーを離れたからこそラグビーの楽しさに気づいた。

ラグビーを始めたのは3歳のとき。両親がラグビー好きで、兄と一緒に「みやけヤングラガーズ」に入りました。といっても最初の頃は、ラグビーのウェアを着ているだけで草むらで遊んでいただけでしたけど(笑)。ただ、小学4年生から6年生まではラグビーを離れてサッカーをしていました。中学校に入る時にそのままサッカーをするか、ラグビーに戻るか迷いましたが、一時ラグビーを離れたことでラグビーの楽しさを知ることができたので、ラグビーに戻ることにしたんです。中学時代は「筑紫丘ラグビークラブジュニアスクール」へ。当時は怪我ばかりしていましたね。身体も細かったですし、栄養に関する知識も今ほどなくて。食事、睡眠、トレーニングなどのバランスが取れるようになって、ケガをすることは格段に減りました。

 

南アフリカ戦の結果は奇跡でも番狂わせでもない。

2015年のワールドカップイングランド大会は、強豪・南アフリカに勝利し、マスコミなどでも大きく取り上げていただくことが増えました。それまでは、ラグビーを知っている人は自分のことを知っているけれど、知らない人は知らないという状況でした。しかし、南アフリカからの勝利から、自分のことを殆どの人が知っているという状況に変わり、そうした社会の中で生きていくというのは不思議な感じがしていました。あの試合は「ブライトンの奇跡」とか「史上最大の番狂わせ」とか言われますが、自分自身、そのような感覚はなくて、自分たちがやってきたことがグラウンドで出せた結果だと思っています。エディさんという世界のラグビーを熟知していて、なおかつ日本での指導経験も豊富な、日本人の心を理解している優れた指導者のもとで、4年間勝つことだけを目指してやってきたので、これで勝てなかったら日本は一生、世界の強豪には勝てないだろうなと思っていました。それほどまでに、徹底した準備と練習を重ねていたのです。

来年、ラグビーのワールドカップが、ここ日本で開催されるというのは、ラグビー選手の自分でも信じられないくらいすごいことだと思います。世界のラグビー人口は600万人ほどいると言われていますが、アジアは60万人くらいしかいないんですね。アジアでワールドカップを開催するということは、アジアのマーケットが広がる可能性があるから。日本はアジアでトップを走っているので、そこで新たな結果を残すことができれば、アジアのラグビー熱はさらに高まりますし、アジア全体のこと、ラグビー界のことを考えると、来年のワールドカップはイングランド大会よりも、さらに世界規模の大きなものになっていくんだろうなと感じています。自分自身は前回の大会で一区切りしているので、自分ができることで関わっていけたらと思っています。

福岡では糸島ドライブや友人と会うことが楽しみ。

昨シーズンに『ヤマハ発動機ジュビロ』に復帰しました。現在は昨年のシーズン中にケガをした肩の治療、リハビリに専念しています。夏合宿あたりから復帰し、トップリーグ開幕には間に合うでしょう。今シーズンはいつもよりも試合が少ないので、短期決戦に備えてしっかりと準備していきたいと思っています。まだ発表はされていませんが、福岡でも試合があると聞いているので、地元での試合を楽しみにしています。

福岡に帰ったときは、晴れていたら糸島の方にドライブに行ってお昼ごはんを食べて帰るというのが定番コース。夜は飲みに行くことが多いですね。福岡にはトップリーグや日本代表でプレーしていた選手がいるので、そんなメンバーで集まってワイワイやっています。福岡在住で特に仲がいいのは、キューデンヴォルテクスでプレーしていた久木元孝成さんや、元日本代表の平浩二さんですね。

 

地元開催のW杯をぜひ楽しんで欲しい!

福岡といえば福岡ソフトバンクホークスもあって、野球がメジャーなスポーツですが、来年はレベルスファイブスタジアムもラグビーのワールドカップの会場になっています。これまで馴染みのなかったラグビーというスポーツにもぜひ触れていただいて、ラグビーを応援してほしいと思います。レベルファイブスタジアムは選手にとってもプレーしやすいですし、観客としてもグラウンドが近くて迫力を感じやすいスタジアム。地元でワールドカップが開催されるこのチャンスを、ぜひ楽しんでください。

※シティ情報Fukuoka 2018年5月号本誌掲載

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