〈カウンター酒場〉めしや コヤマパーキング

2017年12月30日 公開

劇場型カウンターはまさにライヴ!!『百式』DNAを持つ店の新たな挑戦。

本誌12月号の表紙で圧巻された人も多いはず。「あの人気炉端店『百式』の２号店で〜」という枕詞はもはや不要。それぐらい、’17年10月に誕生したこの『めしや コヤマパーキング』は『百式』とは一線を画す酒場だ。入店してまず目を奪われるのは、Ω型とも前方後円墳型とも呼びたくなるカウンターの造り。

「カウンターでダイレクトに接客するのは『百式』と同じですが、『百式』とは設計士から全て変えています。元々、向こうの店でできないことが増えてきたなというジレンマを持っていて。手のかかる料理は『百式』では出せなかったので、ココではいわゆる“料理”をしっかり提供していきたいんです」と話すのは、店主の上山修さん。

グルリと客に囲まれたその中心では、まるでバンドのセッションのようにスタッフが向かい合って鍋を振るったり、包丁で食材をカットしたりと、調理の全工程が丸見え。カウンターに並べられたシズル感のある食材をもとに注文してみれば、どのように料理へと変わっていくのかを特等席で楽しむことができる。まさに全方位型劇場空間だ。

「ココはそんなに活気のある通りじゃなかったんですけど、『百式』を始めた時だって最初はダメだろうと言われていましたから。店づくりは街づくりなので、隣の『（食）ましか』さんとウチだからできることをこれから考えて、人の新しい回遊が生まれればいいですね」と、上山さんは今後のビジョンを話してくれた。

すでに予約なしでは入れない『コヤマパーキング』なだけに、その思いが結実する日はそう遠くなさそうだ。

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