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Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス /工藤 公康 監督

工藤 公康(Kudo Kimiyasu)
監督・背番号81

WBCに出場する選手は 誇りをもって戦ってほしい

ホークスは、2月1日から宮崎で春季キャンプを行っています。キャンプの最初の段階では、選手が自主トレでどれだけやってきたのか、体がどこまで仕上がっているのかを見ていましたが、みんなそれぞれにやってきているなという印象を受けました。

新戦力の田中正義はすばらしいストレートを投げていますし、新外国人選手のジェンセンもミート力があるところを見せています。彼らが加わったことで、チームの競争が激しくなったと感じています。 今年はWBCが開催されて、日本代表に内川聖一、松田宣浩、武田翔太、千賀滉大が選ばれ、バンデンハークもオランダ代表として出場する予定です。先発候補の3人がチームを離れるのは、監督としても正直きついのですが、国の代表として選ばれることはとても名誉なことですし、開幕の前にはチームに合流してくれるので、誇りをもって、ケガのないようにしっかりとプレーしてきてほしいと思っています。

WBC開催は若手にとって大きなチャンスでもある

それら代表選手が抜ける間は、若手選手にとって大きなチャンス。キャンプでA組にいる若手投手には、オープン戦で少なくとも1回はチャンスを与えられると思いますし、成功すればまた次の機会を与えることになるでしょう。ただ、B組で調整しているベテラン投手陣も入ってくるので「こいつなら1軍で使ってみたい、育ててみたい」と思わせるくらいのものを出していかないと1軍に残るのは難しいと思います。プロの世界ですから、そこは当然厳しいですよ。

特に若手投手は、相当な覚悟を決めてやっていかないと、レベルの高い投手が揃っている中に割って入ることはできません。それはキャンプで実際に自分の目で見てわかっているはずなので、あえてボクから話をすることはありませんが、その壁はそんなに低くはないよ、ということです。

スローガンのもと、ファンと一丸となって戦う

今年の目標は、もちろん日本一の奪還です。そのために、チームとして変わらなければいけない部分は、どんなことがあっても常に前を向いて、勝つという目的に向かって本当にみんなが1つになれるかどうかだと思っています。その力がないとは思わないし、ボクは北海道日本ハムよりも力を持っていると思っています。

ただし(昨年)負けたという現実を認めた上で、監督であるボクを含めて自分たちに何が足りなかったのかを見つめ直さなければなりません。自信をなくしちゃいけない。でも、過信してもいけない。とにかく目の前の試合に対して、自分たちが全力で向かっていく姿勢を貫くしかありません。

今年のスローガン『1(ワン)ダホー!』は、ワンダフルホークスという意味もありますが、日本一を目指して一致団結し、一緒に、一生懸命に、一丸となって戦うという意味も含まれています。そのスローガンをファンのみなさんを含めて共有していきたいですね。

若手が伸びてくれば、必然的にベテランもうかうかしていられなくなり、それによってチーム全体のレベルを底上げすることになります。その意味でも、若い選手が担っている役割や影響力はとても大きいのです。ベテランに引っ張られるのではなく、若手が底上げすることの方が大事だと思いますし、ボクもそうなってくれるように若い選手には大きな期待をもっています。

オープン戦の前半では若い選手を多く使っていきたいと思っていますので、ファンのみなさんには、ぜひヤフオクドームに足を運んでいただいて、彼らに強く温かい声援をお願いします。

※シティ情報Fukuoka 2017年3月号本誌掲載

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