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Fuku Spo – アビスパ福岡 /ジウシーニョ

ジウシーニョ(GILSINHO)
ミッドフィルダー・背番号 29

チーム一丸となったプレーや、 私の戦う姿を見てほしい。

今季のアビスパの特長を簡単にいうとチームが一丸となって戦うところです。J1昇格という明確な目標があり、それに向かってみんながチームとして何をすべきか一人ひとりが考えています。そこが今季の強みであり、第17節・讃岐戦を終えて首位に立てた要因だと思います。

私は今季加入しましたが、ウェリ(ントン)やダニ(ルソン)が先にいましたし、日本人選手にも温かく受け入れてもらいました。最初は家族が来ていませんでしたが、最近家族が福岡にやって来て一緒に住みはじめました。福岡は住みやすい土地だと感じていますし、家族が来て嬉しいです。

加入直後はケガをしてしまい出遅れましたが、いつか出場チャンスが来るし、そこでどうチームに貢献するかをずっと考えて練習に取り組んでいました。試合に出るようになり、好成績(第17節を終えて10勝3分4敗)を挙げていますが、これは私だけの力ではありません。さっきも話したように全員がチームのことを考え、勝利のために全力でプレーしているからだと思います。

個人的にはサポーターのみなさんに私のドリブルやパスワークでのコンビネーションを見せていきたいと思っています。しかし、それ以上に見せたいのは戦う姿です。私はピッチ上では戦う男ですし、どんな状況でも気持ちが折れることはありません。その覚悟を持ってピッチに立っていますので、そこをみなさんには見ていただきたいですね。

 

J1昇格を達成し、 アビスパの歴史に名を刻みたい。

今から11年くらい前、長男が生まれる前後にレンタル先のクラブで給料遅配が起き、住んでいた家の家賃も払えなくなりました。家族を養っていくためにサッカーを辞めて違う職業を探すことも考えました。しかし、妻の両親が一緒に住んでくれることになり、妻も働いてくれたお陰でサッカーを続けることができました。遅配期間は3~4ヶ月でしたが、その間に妻や妻の両親は私を責めることなく、むしろ「絶対にサッカーを続けられるから大丈夫」「道は絶対に拓ける」などポジティブな言葉をかけてくれました。その言葉を信じて私はがんばることができました。そうしているとレンタル元であるイトゥアーノに戻ることになりました。最初はベンチスタートでしたが、練習から気持ちの入ったプレーを続けることで試合に出られるようになり、その1年間は良いシーズンになりました。あれから今までキャリアを積み上げることができましたが、あの1年が私にとって大事なシーズンです。妻や妻の両親があの時ネガティブな言葉を私に言っていたら、サッカーを辞めていたかもしれません。

2008年に初来日して磐田でプレーしましたが、その時も磐田の人たちが温かく受け入れてくれました。最初は1年間の契約でしたが今まで7年間日本にお世話になっています。日本での生活は通訳の方に助けてもらいながら、ピッチでもプライベートでも問題なく順応できたと思います。2010年にナビスコカップ(現ルヴァンカップ)で優勝し得点王にもなったことで特別な1年になりましたし、磐田にとっても久しぶりのタイトルでクラブの歴史に名を刻めたことは大きなことです。

去年、アビスパからオファーをもらった時に「J2からJ1に昇格するという明確な目標がクラブにはある。そのために力を貸してほしい」と言われました。実は去年、ブラジルで所属していたチームが2部から1部に昇格しました。そのいい流れをアビスパに持って来たいという強い気持ちで加入しました。J1に昇格してアビスパの歴史に名を刻みたいと思っていますし、その目標を達成できるようにみんなでがんばるシーズンにしたいと思っています。

 

友人や同僚を誘ってスタジアムで、 私たちを応援してください。

スタジアムに来るサポーターの人が例え少なくても、私たちがピッチの中で全力でプレーすることに変わりはありません。しかし、多くのサポーターの方がスタジアムに来て応援してくれることによって、私たちが考えてもいなかった大きなパワーになることがあります。みなさんが作り出すホームスタジアムの雰囲気や声援は、間違いなく私たちの力になります。ですから、これまで一人で試合を観に来ていた人は、1人でも、2人でも友人や同僚を誘ってスタジアムに足を運び、私たちを応援してください。

最初に「一丸となることがアビスパの強み」だと話しましたが、それは選手だけではなく、サポーターのみなさんの力も含めた一丸という意味です。今季のJ2は簡単なリーグではないと感じていますし、J1昇格という目標を実現させるために、みなさんの力を貸してください。そして、一緒に戦い抜き、シーズンが終わった時にJ1昇格という目標を達成して、その喜びをみんなで分かち合いましょう。応援よろしくお願いします。

※シティ情報Fukuoka 2017年7月号本誌掲載

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